北インド旅行記(5,6日目:クルクシェートラ)

クルクシェートラ

5日目と6日目、クルクシェートラへ。
ここは普通外国人が行かない場所なのだけれど、
インドの叙事詩マハーバーラタで最大の戦地となった場所なのである。
クルクシェートラの戦いなのである。

ここで、ブラフマアストラとかナーラーヤナアストラとかアーグネーヤとかがぶっ放されて、16億人くらい死んだはずである。

聖地クルクシェートラは、首都ニューデリーから割りと近い。
200km無いくらい。
だから特急なら電車で2時間くらいで着く。
遅い電車なら3時間半くらい……。

5日目

と言ってもこの日は、ヴァラナシからクルクシェートラへ移動しただけ。
朝9時にタクシーを使って空港へ向かう。
空港で案内表示が出るまで座って待っていると、突然係員が

「○○○○便のラストコールをするよ」

等と叫んでいる。
それって自分の便じゃん。
聞いてみると、早く2階へ行けと指示されたので走る。

何とか間に合った。

しかし、掲示には1階だと書いていたはずなのだが……。

デリーに着いた後は、ニューデリー駅へ向かって、そこから地下鉄で
Rajiv Chawk駅へ。
憧れのコンノートプレイスへ向かう。

南インド料理が食べたかったのでsarawana bhavanへ行く。
ものすごい混雑だ。
そういえば今日は土曜日なのだった。

自分の名前をアルファベットの綴り付きで伝えたが、実際に呼ばれる段には全く別の名前が呼ばれた。子音だけ合っているという感じ。
たとえて言うなら「ヤスダ」が「ヨシデ」になるくらいの違い。

入ってミールスを頼む。
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美味しいのだが、この時体調を崩していて満足に食べられなかった。
うーん……、残念すぎる。

食べた後、再びニューデリー駅へ向かう。
クルクシェートラ行きの便を探すのだ。
ちなみにチケットは友達のインド人に取ってもらった。

この電車はかなり良かった。
日本の新幹線にちょっと近い。
前の座席に食事用のトレーが付いていて、なんとモニターもある。
飛行機みたいだ。
尤も若干汚くはあるのだけれど。

途中、車内食が配られる。
お腹すいてなかったのでこれは食べずに、後で、リキシャの運転手にあげた。
そしたらめっちゃ喜ばれた。
よほど貧窮しているんだろうか。

クルクシェートラ駅に着く。20時半くらい?
何故か駅前にコナーラクのスーリヤ寺院の車輪が置いてある。
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リキシャでクリシュナマハルホテルへ向かう。
80ルピー。
道がめちゃくちゃ悪くて、腰を痛めそうだった。
一応舗装はされているもののところどころ陥没している。
だからリキシャもあまりスピードを出さない。

クリシュナマハルホテルはブラフマーサローヴァルって言う有名な貯水場の近くにある。

ここのホテルオーナー(と、勝手に自分が判断した人)は陽気な人で

「おー日本人か?? 一人で来たのか??」
と聞いてきた。

「ジョーティザルはここから近い? クリシュナがギーターを説いた場所なんでしょう?」

と聞くと無茶苦茶嬉しそうにしていた。

「おー、それを知ってるのか! そうだ。ジョーティーザルはここから8kmほどのところにある。とても聖なる場所なんだ」

と熱弁してくれた。

英語通じて良いなぁと思ったけど、このオーナーは翌日にはいなくなっていた。
そして他の従業員は英語が通じないので意思疎通に難儀した。

部屋はこんな感じ。
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写真からでは分からないけど、結構汚い。
ベッドにも糸くずが結構ついている。

そして、このホテル、というかクルクシェートラという街全体がそうなのだろうけれど、停電が頻発する。
一晩泊まっただけなのに4回くらい停電した。
その度に、何も見えなくなってベッドで目をつむる事しかできなかった。

ご飯は付設されているレストランで食べたのだけれど、かなり美味しかった。
期待していなかっただけにラッキーだった。

なんてものを頼んだのかは忘れてしまったが。

6日目

朝起きたのでホテル近くのブラフマーサローヴァルを歩くことに。
クリシュナマハルホテルの外観。
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安定の犬。
むしろ犬がいない場所など北インドではない。

なんかいっぱい地名が記された看板があった。
結構マハーバーラタ由来のものが多い。
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ブラフマーサローヴァル。
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予想以上に広大な湖だった。
端から端まで1キロくらいはありそう?
歩いている人はヒンドゥーの正装っぽい人が多い。
真ん中にシヴァ寺院と巨大なクリシュナアルジュナ像がある。
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何か書いてあるけど、読めない。

朝日が昇って良い感じの風景。
ヴァラナシで朝日を見られなかった代わりにここで見られてよかった。
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朝飯を食べにくる。
相変わらず英語が全く通じない。
向こうがヒンディー語でなんとか言ってくるのだが全くわからない。
なんでわからんっつってんのに何回も言ってくるのかわからないけど、とにかくメニューを指差すことだけを続ける。

サンドウィッチと生野菜っぽいのが出てくる。生野菜はやばいと聞いていたけどもうなんとなく油断して全部食べてしまった。

今のところお腹を壊す様子は全くない。
black teaを頼んだのだが普通にめっちゃ甘かった。ブラックとは一体。

朝飯を食べた後、ジョーティーザルへ向かう。
ジョーティーザルはクリシュナがバガヴァッドギーターをアルジュナに授けた場所とされている。
不死の菩提樹バンヤンツリー、この木の下で伝えたのだ。
インド人の観光客らしい人もいっぱいいた。でも外国人はゼロ。しかし犬はいる。
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次に謎の寺院に連れていかれた。ここは知らなかったけどタクシーの運転手がオススメしてくれた場所だ。
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中に入ると英語で話しかけてくれるおんちゃんがいた。

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来たー英語! これほど英語をありがたがる日が来るとは。

どこから来たんだ?
日本
日本? おー良いね良いね。

と言って満面の笑みを浮かべた。

こういうの良い。今までデリーやヴァラナシだと外国人は大量にいるから全くありがたがられないし、金の成る木としか思われてなかった。

おんちゃんは寺院の中を案内してくれた。
一柱ずつ神の名前を紹介してくれた。
中では、二人の奏者が演奏しながらハレクリシュナを、歌っていた。

途中から別のおんちゃんにバトンタッチされたのだが、そのおんちゃんは英語を時々交えるけれどヒンディー語ベースで話し始める。いやヒンディー語わかんねんす。

ここイスコン系列なのかな? 違う?

色々写真撮った後退散した。
お布施を要求されたので100ルピー渡しといた。結局お布施か感はあったけどそこまで悪い気はしなかった。

次にイスコン寺院に行った。お、イスコン!!と思った。
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イスコン寺院はクルクシェートラにもあったのか。
中にはクリシュナ、ラーダー、ジャガンナート像が置かれていた。
帰ろうとすると声をかけられる。
またお布施かと思ったけど、逆だった。
何か食べ物と飲み物をくれた。

まじか。逆にくれるとは。
インドで初めての経験だわ。
しかも美味しかった。

では次にビーシュマクンドに行った。
ビーシュマが倒れた場所らしい。
なるほどビーシュマの像がある。
出来はそれほどでもないかもしれない。
五人いるのはパーンダヴァでしょう。
全員同じに見える。
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他にもドゥルガーとかハヌマーンが祀られていた。由来は不明。ハヌマーンの場所まで近づきたかったけど裸足にされていた上、犬が吠えまくっていたので怖くて近づかなかった。

この後、ホテルに戻ってチェックアウト。
クリシュナ博物館へと向かった。
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入場料わずか30ルピー。
外国人料金は取られず正規の値段で入場!
これはインドに来て初めての経験だ。
それほど、このクルクシェートラという場所には外国人が来ないという事なんだろうけど。

最初の方はクリシュナの展示しかなかったけど後半になるにつれ、マハーバーラタ関連のものが増えて来た。

ビーシュマが横たわっているところとかアビマニユが殺される場面の再現セットがあった。

絵も沢山あって、ドゥルヨーダナがドラウパディーを辱めるシーンとか、ビーマがドゥルヨーダナを殺す絵とかパーンダヴァが森に追放される絵とかがあった。
気になったのは必ずしもヒゲが描かれるわけではない点。ビーマですらヒゲがないのもあった。クリシュナは必ずヒゲがない。

マハーバーラタクイズコーナーもあった。めちゃめちゃ難しくて、全然分からなかった。

クリシュナがカンサを倒す前に殺した象の名前は?

とか

ソーダパニの士族の名前は?

とかだった。
知るかw

最後にマハーバーラタの章毎の展示があった。
最初のはじまりでは、クリシュナの巨大像があってバガヴァッドギーターを再現している。
ハースティナプラの鏡の回廊を再現した場所などもあった。
次にアビマニユの迷路が再現されてあった。蓮の形をした迷路になっている。規模は小さくて出るのに1分もかからない。

後の章はパネルで説明していた。
アシュヴァッターマンが自らの宝石を外すシーンやガーンダーリーがクリシュナを呪うシーンなどがあった。

マハーバーラタ好きなら絶対楽しいと思えるような場所だった。それだけのためにわざわざインドに行くほどではないけれど。

お土産は期待外れだった。どこにでもありそうなガネーシャ、シヴァ、クリシュナのキーホルダーなど。
中にはヒンドゥーすら全く関係ないおもちゃのミニカーなどを売っていた。
おいおい。どうせならもっとマハーバーラタに関係するものを売ってくれ。
そもそもこの国にはお土産文化がないのかもしれない。

最後にカルナが作ったとされる城に行ってみたのだが何もなかった。
盛り土みたいなのがあるだけ。
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がーん。。。
全く行く意味がなかった。
ショック。

しかも意外に近い距離でリキシャにぼられたし。

鬱だ。もう電車のホームでぷらぷらしていよう。

そう思って駅のホームで佇むことにする。
駅にもマハーバーラタ絵が描かれてある。
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電車は30分ほど遅れて来たが、着くときには30分以上は遅れなかった。
ニューデリー駅を進んでホテルに行く。

初日ほどの衝撃はもう無い。
犬がいるのを当たり前の景色と感じるようになってしまった。

北インド旅行記(3日〜4日目:ヴァラナシ)

3日目。ヴァラナシ。

朝起きて空港に向かう。
カラドゥーマメトロという駅にリキシャーで向かった。
この駅の係員には英語が全然通じなかった。
「空港までの切符!」
と言うと、
「エアポートナヒムなんじゃらほんじゃらニューデリー」
と言ってきた。
なんとなく、ニューデリー駅までの切符だけ買って乗り換えろと言っていそうな雰囲気だったので、
じゃあニューデリーと言って切符を買った。
なるほどデリーと言えども、少し郊外に出るともう通じなくなるのだな。

地下鉄で、ニューデリー駅経由で空港へ向かう。
ニューデリー駅までで、まず運賃16ルピー。
40分乗ってるのでめちゃくちゃ安い。
40分電車にのって30円程度!

途中にあったindraprastha駅。
マハーバーラタにも登場するパーンダヴァの王国ですね。

そっからニューデリー空港に向かう。
向かう途中で気付いたけど、国内線だとAirportじゃなくてAero City駅で降りないといけないらしい。
しかもAeroCityから空港すぐ近いわけではなくて、またバスに乗らないといけない。
バス代30ルピー。
わずか1km程度の事を考えると高い。
この値段を高いと思ってしまう辺り大分インドの物価感覚になってしまった。

デリーの国内線乗り場は全体的に色彩豊かだった。
国際線が全体的に灰色でシックな印象なのと対照的。

バスで飛行機へ向かう。
結構待たされた。

飛行時間中はずっと寝ていて一瞬で着いた。

ヴァラナシ空港からは、プリペイドタクシーでホテルまで向かう。
600ルピー。
途中、空港で知り合った韓国人の人と乗り合いをした。

ヴァラナシの街は意外と整然としていた。
デリーが混沌としすぎている。
人口密度が高すぎるせいだろう。
ヴァラナシの人口は120万程度だからそれほど多くはない。

とりあえず、ホテルから出てガートに行こうと思った。
ガートまで100ルピー。
結構距離があったので(7kmくらい?)妥当な金額だと思う。

途中、爆発音と閃光が辺りに響き渡った。
何事かと尋ねると、
「猿が電線に触れて爆発したのだろう」
と大したことではないかのように語るリキシャドライバー。
トンデモない場所だ。

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その後ボートに乗った。
ボートに乗る人が二人しかいなかったので800ルピーになった。
うーん。高い。

ボートからヒンドゥー教の儀礼、プージャーを見る。
ちょっと遠かったけど、火のついたロウソクを使って舞っているのが見えた。
神聖でおごそかな雰囲気だ。
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「あの寺院は1000年前からあるものだ」

なんて言われたけど、ムガル帝国に壊されているはずだし、嘘だろうと思った。

「ヴァラナシはヴァルナ河とアーシー河から名付けられている」
「貧しい人は薪で火葬はできないから電気で火葬するんだ。電気だと安い。200ルピーだ(うろおぼえ。確か薪だと1万円くらいだった気がする。)」

「ガンジス河に流されれば解脱できる」

とか何とか色々ガイドを受ける。

ロウソクに火を付けて河に流す。

ガートに戻ると日は既に落ちている。
しかし、ガート沿いは電灯があるので明るい。
犬は多いが、デリーほどではない。

shantiRestaurantというところでご飯を食べて終了。

4日目

翌日。朝5時半くらいから起きて朝日を見に行く。

チャイを飲みながら日の出を待つ。
しかーし、霧が濃すぎて全く朝日が見えない! ショック!!

マニカルニカーガートの方へ向かう。
死体がたくさん焼かれている。煙と灰が目に入ってむせてしまう。あまり長くは見られない。近づくと謎のおっさんがガイドをしてくる。

「お布施をして功徳を積みなさい。ここには貧しい人たちが大勢いて、家族を火葬できないんだ。一人1200ルピーだ。」

結局金かと思ったが、200ルピーだけ払った。

煙で目がしみてしまうのであまり長い事火葬場付近には居られず、退散。

対岸までボートで行きたいと思ったけれど、霧が濃すぎて行けなかった。残念。

ヴァラナシの牛。
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途中、バナラッシーという店でお茶を飲んだ。
この店は日本人が多い。
会った日本人旅行者と話をした。
デリーの野犬の多さについて等。

しかし、ヴァラナシに巣食うインド人は観光客を見下すような人が多い。
金づるとしか思われていない感じだ。
バナラッシーで会った日本人は、「日本人宿に泊まる旅行者はバカ」等と罵られていたし。

ほっといても観光客が来るから金だけぶんどってやろうという精神なんだろうけど、あまり好ましくは思えない。

昨日だけでヴァラナシを発っていたら割りと良い思い出だけで済んだかもしれないけど。

昼ごはんを何とかというレストランで食べた。(名前忘れた
カシーミルカレー。美味しい。

この後サールナートへ行った。
ブッダが悟りを開いた後、最初に教えを説いた場所。
ヴァラナシから近いという事はブッダはガンジス河のほとりで悟りを開いたんだろうか?

サールナートでチケットを買おうとすると、前にタイ人が並んでいた。
その人たちが、「タイ人はいくら?」と聞いていた。
受付の人間は「40ルピーだ」と答えていた。

自分も「日本人はいくら?」と聞いたら「200ルピー」と答えられた。
5倍!!!
まぁガイドブックにも200ルピーって書いてたから知っているのだけれど。
ちなみにインド人は20ルピーとかだった。

サールナートへ入ろうとすると、

「ちょっと待て。これはインド人用のチケットだろ。ちゃんと外国人用のを買えよ」

等と止められた。

「ちゃんと200ルピー払ったぞ!」

と言い返すと、何やら別の従業員がやってきて、ヒンディー語で説明を始める。
200ルピー払ったという事情を説明したのか、自分を止めようとした従業員は、
「行け」

とだけ言った。

ここで、「もう一回金払え」と言われていたら完全に憤慨していたと思う。

気を取り直してサールナートに行く。

ストゥーパと呼ばれる大きな石塔がある。
これは卒塔婆の語源らしい。
卒塔婆とは大きさも形も素材も何から何まで違うのだけれど。

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以下wikiより。

塔(ぶっとう)とは、仏舎利(釈迦の遺体・遺骨、またはその代替物)を安置した仏教建築をいう。卒塔婆(そとば)、塔婆(とうば)、塔(とう)とも呼ばれる。

なるほど。
日本の五重塔なんかも卒塔婆の一種になるらしい。

アショーカ王の石柱。
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ストゥーパの前の芝生で坊さんがお経を唱えていた。

そして、この近くには博物館があるとの事だったけど、生憎金曜日は休館だった。
ずずーん。

アショーカ王のライオン像が見たかったのだが。

そのレプリカは近くのタイ寺院にあった。

これ。
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タイ寺院の大きな仏像。
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お土産に、「りん」みたいなものを買った。
仏具かな。棒で縁をなぞると音がする。
最初一つ1000ルピーと言っていたけど、交渉によって二つで800ルピーになった。
それを買っていると隣の屋台のインド人が自分の財布を覗き込んで、
「ふふ、一万円あるね。お土産買ってく? 日本円でイイヨ」
などと言ってきた。
でも別に欲しくなかったので特に買わず。

サールナートを後に。

この後、リキシャドライバーとはぐれたのだけれど、警官が電話してくれて助かった。

ホテルに戻る。
この時体調を崩す。
ご飯も半分も食べられなかった。

ずっと寝る。

北インド旅行記(1〜2日目:デリー)

インド旅行記

2回目の渡印を敢行。今回は悪名高い北インドに突撃。デリー、ヴァラナシ、クルクシェートラの三都市を周遊した。

総論:前回はタミル・ナードゥ州を周遊したわけだけれど、それとの違いなど。

交通:南インドの方が危険運転をしていた気がする。北インドもクレイジードライビングをするのだが、あまりスピードを出さないし、無茶はしない印象。
食べ物:南の方が美味しい。北も美味しいんだけれど、カレーばっかだし、すぐ飽きてしまう。ビリヤニも飽きやすい。油と塩分も多くて胃に優しくない。南インド料理ならミールスを頼めばバラエティのある食事が楽しめる。
動物:北の方が多かった。特にデリーは野犬の数が半端ない。猿と豚は北でしか見なかった。しかし、象は南でしか見なかった。
大気:世界最悪の大気汚染とも言われるデリー。やはり空気は悪い。全体的に空が黄色く見える。
治安:治安というより客引きの鬱陶しさなのだけれど、これはもう北インドの方が遥かに上である。タミル・ナードゥ州もマドゥライとチェンナイは客引きが多かったが、デリーはヴァラナシはそれより多い。でも中には良い人もいるから判別が難しい。

1日目

アシアナ航空でソウル経由デリーに19時の便を取ったが、遅延のせいで実際には20時30分ほどに着いた。

デリー空港は確かに綺麗だった。
etouristVisaの申請は一瞬で終わる。
両替所に行こうとするも今札が切れていてできないと言われる。
しまった。去年の旧札撲滅法案のせいか。

仕方ないのでATMで下ろした。
4500ルピー。これが上限らしい。
そのまま地下鉄でニューデリーへ向かう。
料金は60ルピー。100円くらい。30分くらいなので安い。
デリーの地下鉄は比較的綺麗。空港線は進行方向と並行に椅子が付いていて大量に座れる方式。

3, 40分ほどで、ニューデリー駅に到着。
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今日取っているホテルはニューデリー駅から500メートルほどの場所にある。
なかなか高評価なレビューが付いているホテルだけれど、気になる記述がいくつかあった。
曰く、

「ホテルの部屋は良いのだけれど、外がカオス過ぎる。」

まさかまさか。首都のデリーである。みんな面白おかしく言っているのだろう。

そうたかをくくってニューデリー駅を降りる。
目の前に広がった光景は……、

野犬の群れだった。
そして、近くには駅の壁に向かって小便しているやつがいて、全体的に小便くさい。他にもしているやつが大勢いそうな匂いだ。

あれ??
ここは首都ニューデリーのニューデリー駅のはずだ。
野犬の群れとか小便くさいとか、そんなはずはない。
そう思って後ろを振り返る。

……、確かにニューデリー駅と書いてある。

もう一度前を見る。

ワンワンワンッ!!(野犬の吠える声)

おかしい……。
こんなはずでは。

歩き始めると3秒に一回くらいインド人が話しかけてくるが、この辺りの客引きの悪評を聞いていたので、全て無視。
目すら合わせなければ深追いはして来ない。

地図は頭に叩き込んである。
ここを曲がればホテルがあるはすだ。
そう思って、曲がる。
途端に三匹くらいの野犬に吠えられまくる。

!!!!

逃げて迂回することしかできなかった。

しかしホテルには無事到着。
最上階でご飯を食べている時も犬の吠える声とクラクションがひっきりなしに聞こえてくる。

なんだここは……。
首都じゃないのか。

インド初日、たった500メートル歩いただけで首都デリーの喧騒と熱気に完全に圧倒されてしまった。

2日目

あまり寝られず。
とりあえず起きて朝飯へ。
悪くないご飯。
朝にホテルをチェックアウトして、ラールキラーとジャマーマスジトへ向かう。
100ルピーで交渉。

途中通った場所。
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牛がゴミを漁っている横で食べ物を路上販売している者。商品に手をつけようとする犬を追い払う者。あたりに漂う動物の糞の匂い。

なんだここは……?
ここが首都??

南インドのチェンナイに行ったことがあるけれど、そこはもっと整然としていた。
いや、交通はめちゃくちゃカオスなんだけれど、ゴミはそんなに落ちてなかったし、動物の匂いもひどくなかった。
首都デリーはそれをはるかに上回る。
首都の方がよほど荒廃しているじゃないか。
どうなっているのか。

リキシャに乗っている間インド人運転手がひっきりなしに話しかけてくる。
ワンデイブッキングしないか? 2000ルピーだ。
インド女を買わないか? 2000ルピー。
そしてこちらも5秒に一回ノーと断る。
もう三十回くらい断った。
よくめげないな、こいつ。
ラールキラーがクローズしてるから代わりにジャマーマスジトに行った。
降り際にリキシャ運転手が250ルピーだ。
などと行ってくる。
確かにラールキラーの外面を見てからジャマーマスジトに行ったので多少多く走っているのだが、250は高過ぎる。
100っつっただろてめーと言いながら140渡して去った。

ジャマーマスジト。インド最大のイスラムモスク。
入場料300ルピー。
中は綺麗だったけど、イスラム教徒はあまりおらず、観光客ばかりだった。
アザーンとか聞きたかったのだが。

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次はサイクルリキシャでラールキラーへ向かう。20ルピー。

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ラールキラーは入場料500ルピーだった。高い。でも2000ルピー出しても必ずお釣りくれる。北インドは南インドに比べてお釣り払ってくれる率が高い気がした。

ラールキラーは世界遺産の割にはわざわざ見に行くほどのものではなかった。

シク教寺院に行く。
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金ピカな装い。
入る前にターバンを巻いて、靴と靴下を脱いで水で足を洗わないといけない。
その間に死ぬほど汚い地面を歩かないといけないのでぐえええって感じだった。

異教徒の自分が入っても特に咎められることはない。
こっちのほうが面白いな。
やっぱり宗教施設には信者がいてこそなんぼだと思った。

この後、オールドデリーを通ってカリームホテルというカレー屋にいく。乗り物はサイクルリクシャー。50ルピーの契約。

オールドデリーの街並みはカオスそのもの。電線はところどころ切れたようにぶら下がっていて、道の凹凸は激しい。揺れまくって腰を悪くしそうだった。
降りるときに、多めに100ルピーあげようとすると、リクシャーマンが、やっぱり200ルピーだなどと行って来る。
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お前は最初50って言ってただろと口論していたものの結局もう50ルピー渡してしまった。計150ルピー。
しかし、後で思うと払わなければ良かったと思った。その場の勢いに気圧されてしまったのだ。もっと心を強く持たねば。
やはりデリーは悪徳リキシャドライバーが多い模様。

カリームホテルで食事。
チキンカレー。美味しい。
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そして、この後博物館へ行くために地下鉄を使った。地下鉄の料金は、三駅くらいなら10ルピー程度。20円しないくらい。破格である。テロ対策なのか、インドの鉄道では入場ゲートに必ず手荷物検査場がある。そのせいでめちゃくちゃ混むのだが。

博物館に行く。
入場料600ルピー。勿論外国人料金である。現地民は20ルピー。
30倍か。足元見おって。

とりあえず、インダス文明のシヴァ神印章があった。
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古代四大文明の一つであるインダス文明はドラヴィダ系の民族による文明だったと言われている。
紀元前1500年くらいにアーリア系の民族がインドに押し寄せてきて既存の民族を支配した。
その時にアーリアとドラヴィダが混ざってできたのがバラモン教やらヒンドゥー教の宗教と言われている。
で、基本的にはアーリアベースなのだけれど、シヴァ神はドラヴィダ由来の神だと言われている。
それを証明しているのがこの印章。胡座を組んで、周りには動物が描かれている。(シヴァ神は動物の王)
このシヴァ神の印章がインダス文明の遺跡から出てきたので、やっぱりシヴァ神はドラヴィダ由来だったのだというお話になっている(らしい)。

後、ヒンドゥー関連の絵画。
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博物館の内装は意外とボロかった。
平日のせいか人はまばら。

武器コーナーがあった。
突くのではなく、斬る弓矢。
マハーバーラタのカルナは、弓矢で首を切り落とされたらしいが、恐らくこういう弓を使ったのだろうと思う。
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後、ビーマよろしく棍棒。
こんな大きいもの振り回せる人いるんだろうか。それとも装飾用か?
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ベルセルクにあった鬼兵が使う武器。
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博物館を出ると5時過ぎくらい。

このまますることもないのでホテルに向かった。再び地下鉄を使う。最寄駅を事前に調べてなかった。Wifiも持っていない。なんとなくオフラインのグーグルマップでこの辺りかなと当たりを付けて、welcomeという駅に向かった。

途中川を渡った。スラム街のような場所が映る。この辺りになると、もう地下鉄が地下鉄でなくなって地上に出てきている。帰宅ラッシュにかぶったのか、混んでる電車に乗り込む羽目に。

welcome駅は人がまばらの割に天井だけやたらと高く、あまりwelcomeしていないかのような空漠とした場所だった。

リキシャを探してホテルに行く。
200ルピーと言われたが値切って150ルピーにした。ちょっと高いかなと思ったけど、確かに意外と遠かった。welcome駅は最寄りではなかったようだ。

リーラアンビエントホテルに泊まる。五つ星ホテル。でも一泊6000円程度。安い。

近くにモールがあったので、マクドナルドでマハラジャバーガーを頼んでみる。
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ベジタリアン向けに、肉を一切使っていない。コロッケっぽい味。美味しい。
普通に日本のバーガーに匹敵かそれ以上の味だと思う。

ホテルに戻る。
驚異的なことにバスタブがある。
お湯を貯めると黄色く濁っていた。これがデリーの水質か。
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その夜はホテル併設のレストランでカレーを食べる。かなり美味しいが体調を崩しかけていてあまり食べられなかったのが難。

シンガポール・マレーシア旅行記

シンガポールとマレーシアに行っていた。

シンガポールに3日いて、マレーシアは1日。
しかし、今思うとこれは失敗だった。
マレーシアの方に2日居るべきだったかなと。

シンガポールの観光地は作られた観光地という気がして、あまり深みがない。
多民族国家なので、インド街や中華街、アラブ人街など多様な町並みが見られたのは良かったけれども。

一日目

深夜にチャンギ国際空港に着く。
それからタクシーに乗って友人宅へ移動。

タクシーの運転手がやたらと話しかけてくる。

「シンガポールの交通整理は人工知能で制御されているんだ」
「カメラで車の姿を捉えていつ信号を変えるべきか、制御されている」
「IBMのワトソンが使われているんだぜ。〜億円もかかっている 」
「シンガポールには6隻の軍事潜水艦があるんだ? 日本にはいくつあるんだ?」
「最近の日本の経済はどうだ? 安倍はよくやってるじゃないか」

なんともマシンガントークの連発であまり言葉を発せなかった。
しかも、言っていることが政治や技術についてでインテリっぽい。
タクシーの運転手からこんな話を聞くとは思わなかった。
この国の文化水準の高さを噛みしめる。

友達の家は200メートル超えの高層ビルにあった。
家賃は1ヶ月○万円だそうで……。

翌日、ラオパサというフードコードに行く。
朝、通勤に向かう人達の人種は多種多様だった。
インド系、マレー系、中国系、イギリス系……。
この光景を見ただけでも、シンガポールの多民族国家としての様相を垣間見れた気がした。

そして、街を歩いていて思ったのだが、シンガポールはそれほど清潔ではない。
やたらと清潔さを周辺国家に喧伝していて、その名声は日本にも響いている。
にも関わらず、ゴミが道端に落ちているのが散見された。

これなら日本の方が綺麗じゃないか?

素直にそう思った。

ラオパサでは、様々な食事がある。
インド料理、マレー料理、中国料理、ファストフード……。
ここなら毎日来ても飽き無さそうだ。

シンガポール人の一般的な食事と呼ばれるのは、トーストにカヤと呼ばれるジャムのようなものを付けたもの。
それと、半熟の卵。
何ともジャンキーでアメリカンな食事である。
シンガポールは都市国家なので、野菜や果物が割高らしい。
食事も炭水化物が多めである。
健康にはあまり良くなさそう
この後インド人街に行った。
着いたのが8時半くらいだったのでどこも空いてない。
暇だ……。
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途中モールのような建物があった。
日本企業が沢山ある。
見た企業は、
サイゼリヤ
やよい軒
和民
ベスト電器
吉野家
モスバーガー

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シンガポールのインド人街では、運転マナーも良く、クラクションも無く、対向車線へのはみ出しも無く、ゴミもあまり落ちておらず、客引きも無い。

あれだけ濃いインド人も外国に来てしまえば順応してしまうのだろうか。

ヒンドゥー寺院を見つけたので入る。
そこにはインドで見た光景、インドの空気がそのままあった。
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(これだよ、これ! これがインド)

そう思った。

中にはインド人しかおらず、礼拝をしている。
そこへ関係ない自分が一人入っていくので、場違い感がすごい。
日本の寺院や神社では感じられない真剣さがそこにはあった。

インドの寺院と同じと言ったものの、違う点もあった。
シンガポールの寺院では、シヴァ神とヴィシュヌ神が同じ寺院に祀られているのである。
タミルナードゥの寺院ではこういったことは無かった。
祀られているのは片方だったはずだ。
何故こういうことになっているのか分からないが、シンガポールでは寺院の数が少ないので
礼拝できる対象を増やそうとしているのかもしれない。

他にも気付いた点をいくつか。
ガネーシャ神の前では、両手を交差して肩に当て、揺らすという動作をしていた。
そういえばこの動作はインドでも見たことがある。
ガネーシャ神に対する特有の礼拝なのだと思った。

また、神像の前で五体投地する信者がいたが、神像に体面せず、垂直の方向に五体投地している信者がいた。一見すると何も無い方向に。
思い返すと、これはマドゥライのミーナクシーアンマンでも見られた光景であった。
もしかすると、直接体面すると失礼にあたるからそうしているのかもしれない。

しかし、体面して五体投地している者もいる。
神の種類に応じて、分けられているのだろうか?

30分ほどインドの空気を感じて、その場を後に。

他にも中国系寺院があった。
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祀ってあるのが、「孔子、釈迦、斉天大聖」だったので、何教なのかよくわからない。
道教だろうか?

神用のバケツ。

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神用って何だ? と思ったが、ある方に教えてもらったところ、容器や道具などは神用と人間用に完全に分けられている。
それを区別するための表記ではないかという。
それにしても露骨な書き方だと思った。

隣にタイ仏教の寺院もあった。
写真NGなので写真は取っていないが、
案内書の写真は撮った。

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半径50メートル以内に、ヒンドゥー教寺院、道教寺院、タイ仏教寺院が存在している。
この混沌さが多民族国家シンガポールを象徴しているのかもしれない。

次にアラブ人街に行った。
マレー人博物館に行ったが、特に特筆すべきものはなかった。
モスクに行った。

途中から檻のようになっていて、信者以外は入れない。
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ここでアラブ系の料理を食べた。
ケバブと、名前忘れたチーズを使った料理。
ケバブじゃない方は美味しかった。

二日目はマーライオンとかガーデンバイザベイという王道を周る。

南アフリカとか、南米らへんの植物が多かった。
シンガポールなのに!
マレー半島らへんの植物じゃないんか。
でも色んな形の植物を見られて楽しかった。

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三日目は水族館に行く。

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綺麗なクラゲが沢山見られた。
時間が無かったので、早足で見ることになったのが残念。

最後にシンガポールの書店。
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日本の漫画等が結構置いてある。
言語は英語が6割、中国語が4割くらいだった。

四日目マレーシアへ向かう。

クアラルンプール空港から、クアラルンプール市街まで60kmくらいあるらしい。
結構遠いな!
でも、特急電車があって30分で着いた。
料金は55リンギット(1400円くらい)。
そんなに安くはない。

KL Sentral駅に着く。
Sentralの綴りと良い、マレーシアはなぜか、英単語の綴りが謎である。

Central → Sentral
Restaurant → Restoran
Monorail → Monorel
みたいな感じで。
まるで日本人が英語の綴り間違えたみたいな表記になっている。
どういうわけかは分からない。

マレーシアはイスラム教徒の国らしいが、一見してイスラム教らしさは、
往来を歩く女性たちのかぶるフードくらいからしか感じられない。
それで十分なのかもしれないが。

電車を乗り継いでブキッビンタンと言う駅に来た。
ここはかなりの大都会で日本で言うと銀座みたいな場所なのかなと思った。

発展しすぎていてあまり外国に来たという感じがしない。
ここでも日本企業を良く見た。
伊勢丹、紀伊国屋、ユニクロなどなど。

ブキッビンタンで食事を取った。
マレー系の料理屋。
中国料理っぽい?
ピリ辛な麺という感じで美味しかった。

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そして、今回の旅行の目玉である「バトゥ洞窟」へ向かう。
ブキッビンタンからは電車を乗り継いで行かないといけない。
これが面倒だったので、タクシーで行くことにした。

インド式にまず最初に値段を聞いてみる。
「バトゥ洞窟までいくら?」
と聞くと
「メーター式だからわからない」
「大体で良いんだ」
「わからない」
と言った押し問答が続く。

すると、横からタクシー運転手らしき人物が割り込んできて、
「俺なら料金固定で行ってやるよ。往復で50リンギットでどうだ?」
相場が分からないが、バトゥ洞窟はここから10kmはあるはずである。
それで往復50リンギット(1250円くらい)は安い。
「ノッた!!」
と決めてタクシーに乗り込む。

電車ではなくあえてタクシーを選んだのは、インド式の危険運転をもう一度体感してみたかったからである。
しかし、ここはマレーシア。拍子抜けするほど安全運転だった。
多少日本よりはクラクションの頻度が多いように思えたが、それでも要所要所でしか鳴らさない。
インドのように3秒に一度鳴らすということは無かった。
マレーシアは発展している。
インドのように、町中を牛山羊馬犬豚が闊歩する光景はここでは見られないのか。
あるいは、クアラルンプールが大都会過ぎて例外的に見られないだけなのか。
それは分からない。
何せマレーシアは一日しかいないのだ。

バトゥ洞窟に着いた。
駅の近くにはハヌマーン像がある。
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遠くからでも全長40メートルの黄金のムルガン像が伺える。
背後の広大な岩壁を背に佇立するムルガン像の威容は写真からでは感じ取れない迫力があった。

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270段の階段を登る。
旅行用の荷物を全て背負っていたため、とてもキツイ。
タクシーにおいてくれば良いだろと思われるかもしれないが、
盗難を警戒してそれはしなかった。

上まで上がると、天井まで100メートルほどありそうと思われるほど広々とした空間がそこにあった。
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大都会であるクアラルンプール市街から僅か10kmの場所にこれほどの雄大な自然が残っているとは……。
感動。来て良かった。
マドゥライで見たミーナクシーアンマン寺院以上の感動を得た。
自分は人口の建造物よりは、自然や動物に感動するたちなのかもしれない。

更に奥に進むとサルが沢山いる。

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種は分からないけど、おそらくカニクイザル?
旅行者から奪ったと思われるスナック菓子やペットボトルを堪能している。
このサルたちはものすごい器用で、手でペットボトルのふたを開けてそのまま飲んでいる。

なんて器用なんだ……!

と感動していると、途中で落とした。
やはりサルにはペットボトルは大きすぎたのかもしれない。

洞窟の奥に本殿がある。
そこではシヴァ神の模様を額に塗ってもらった。
ここも矢張りシヴァ寺院だった。

ムルガン、ハヌマーンと来たらシヴァ神でしょう。

洞窟の横側には洞窟探索ツアーが展開されていた。
45分間かけて、洞窟を探索するツアーであり、料金は35リンギット(900円)
安い。
参加する。

洞窟内はとても暗く、一度カメラを落としてしまったので、怖じてそれ以降写真をあまり取らなくなってしまった。
落としてしまったら再び見つけられなくなるかもしれない。
洞窟内には、コウモリ、ヘビ、クモ、ムカデなどがいると解説を受けた。
流石にヘビは見かけなかったが、それ以外は見られた。
これだけ暗い場所にヘビがいるというのは意外で、是非その御姿を拝見したいと思ったものだが。

ツアーの最深部で取った写真。

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RPGのボスがいそうな場所だ。

ガイドの人が
「この中にはポケモンはいないよ。ズバットが出てきそうだけどね」
とジョークを言っていた。
ポケモンジョーク。
ここでもポケモンが通じるのかと思った。

そういえば、シンガポールでもマレーシアでも町中でポケモンGoをしている人を何人か見た。

ツアー終了して、洞窟の外へ。
帰りにムルガン像を買っていく。

料金は16リンギット(400円)。
安い。

物価はシンガポールより安いようだ。

食事は良さ気なレストランで大体一品400円くらい。
日本だと1000円くらいしそうな品なので物価は大体日本の半分くらいか。
シンガポールの物価は日本の4分の3くらいに感じた。

マレーシアの書店。
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日本の漫画っぽい絵が。
マレーシアの書店はほとんどが英語だった。
マレー語も若干あったけれど。
というか、クアラルンプールは全体的に英語が通じすぎてびっくりした。
下手なヨーロッパ(フランスとか)より通じる気がした。

さぁ、夜ご飯を食べて再びクアラルンプール空港へ。
航空便は翌日の朝7時なのだが、ホテルで泊まるにも微妙な時間なので、
空港で寝ることにした。

途中、
「俺はアフリカから来たんだが、航空券を無くしてしまった。お金を譲ってくれないか?
そう、1000ドルくらい」

と言ってきた謎の人物がいた。

「1000ドルなんてあげられるわけがない。大使館に行け」

と言ったら、何も言わずにその場を去った。
詐欺にしてももっと上手いやり方があるのではないかと思った。

そして飛行機へ。
シンガポールは観光目的でまた来ることは無さそうだが、
マレーシアのバトゥ洞窟はもう一度行っても良い気がした。
1月2月にはタイプーサムというお祭りがあるらしいので、
それに合わせて機会があればもう一度行っても良い、そう思った。

ニューラルネットを使ったキャラ名自動生成

今回は久々? に技術ネタっぽいものを書きます。

7月30日に第三回ゲーム制作勉強会(通称ゲ制会)というものがありまして、
そこでっKさんが「キャラクター名の自動生成について」興味深い発表をされていました。

これを聞いて、「ニューラルネット使ってもできそうだな」と思ったので、
自分でも実装してみました。

使用したモデルは二層のLSTMです。
LSTMが何かというとこの記事がわかりやすいです。

http://qiita.com/KojiOhki/items/89cd7b69a8a6239d67ca

まあ何をやっているかを一言でいうと、
単語を数値ベクトルに対応させて非線形演算をし、次の単語が上手く予測できるように、
演算時のパラメータを修正していく、ということです。

要するに「これまでの単語を見て、次の単語の予測を数値計算でやる」ということですね。
今、「単語」と言いましたが、今回は文字ベースで学習しているので
「これまでの文字から次の文字を予測する」モデルを作っていることになります。

学習データには批評空間のキャラ名データ約71000人分を使いました。

自動生成された名前を以下に列挙してみます。

如月 舞
芙蓉院洋子
亀沢由菜
健樹忠月
英 宗栗
蘇 葉子
音無 楓
藤川 理月
加納 茉莉奈
仲越 鏡子
柏木 朋未
白川 愛
石崎 沙希
小倉 ひなみ
柊 夏野
内野 菜美恵
胡桃院 紅葉
御門 夕陽
高住 誠一
三沢 真澄
織田 良子
高柳 希桜
浅倉 こより

何か結構良くない????

胡桃院 紅葉(くるみいん もみじ)

とかラノベヒロインにいそうじゃないですか。
因みに読み方は出力してくれないので、人間が頑張って読むしかありません。
ちなみに上記の名前は実際には存在しないキャラ名の(はず)です。
試しに検索してみてください。
女の名前ばかりなのは学習に使ったデータがそういうのばかりだからです。

ただ、どういう系統の名前なのか、漠然としているので、もうちょっと区分けできると良さそうですよね。
中華名とか外国名とか男名とか女名とか。
しかし、人間が教師データを作って学習させるのも面倒くさい。

「というか、言語モデル作った時点でLSTMの最後の隠れ層が名前の分散表現になっているんだから、それをKMeansかなんかでクラスタリングして、上手く別れてくれればそれで御の字では?」

と思ったので、やってみましたクラスタリング。
因みに以下でクラスタリングしたのは、自動生成された名前じゃなくて、批評空間にあったデータベースから取得したものです。

できたのがカタカナ名が並んだクラスタと
スクリーンショット 2016-08-02 20.38.32

ひらがな混じりの名前のクラスタと
スクリーンショット 2016-08-02 20.38.57

漢字ばかりの名前のクラスタ
スクリーンショット 2016-08-02 20.40.53

まあ、ここまでは普通じゃないですか?
そうだよねー、っていうかそれくらいルールベースでもクラスタリングできるよねー。
っていう感じで。

でも驚いたのが次のクラスタで、

スクリーンショット 2016-08-02 20.43.28
男キャラの名前っぽいクラスタが!!!
何故こんなことが起きる!!??
機械にはどれが男の名前かなんて全く教えてないのに……。
男名だけのかたまりを勝手に作ってしまった。
しかも、それぞれ全然違う名前だ。

人間で言うと、
「貴方がインドに行ってインド人のみの名簿を見て、どれが男でどれが女か当ててください」
と言われているようなもの。
それが何故かできている。
すごい。

もし、「そんな結果は当たり前だよ。〜いう風に説明できるよ」
という方がいらっしゃれば教えて欲しい。

後はモブキャラっぽいクラスタ。
こっちはちょっとミス判定も多い。
スクリーンショット 2016-08-02 20.42.35

これも結構謎い。
何故こんなクラスタが作られてしまうのか。

次にやることとしては、
1.キャラの属性(性別、国籍)とかに応じてキャラ名を生成してくれる仕組みを作る。
2.キャラの画像をアップロードしたら、キャラ名を提案してくれるbotを作る。(こっちはちょっと大変そう)
  2.の方法としては、CNNーLSTMのEncoderDecoderモデルが考えられるけど、学習データを集めるのが大変そう。
  でもやってみたい。

最後に自動生成されたキャラ名を列挙しておきます。
興味があれば眺めてみてくだちい。
ちなみに「良いのだけ取ってきた」とかは一切していません。

日向 小星
益薙 未央
御川 初音
霧野 真太
村野 朱香
美咲 光美
巳乃 ピヤ
月丘 崎葵
三雲 雅
ジャスティ・M・ファイキング
尾上ドリス
アリス・オクソリー
クレア
優子
デク・クレート
フィアナ
プリンハイナ
ラクロ
ウィルヴィズト
坂上 理花
鷹見 凛
マレーケ・ファー・オスキーラ
森葉 月花
ジゼイン
シャック=・ネリエンス
シャンリリ・アルランネ
御門 菜緒絵
入琉 咲雪
小笠原 命
上杉 霧江
里堂 恭子
井上 瞬
セルシア・ヒクラーナ
オルヴァイゼネス
有瀬 なつみ
香月 ことり
伏間 望子
野々村 梓
吾妻 こなみ
小河内 ひかり
ムサランル
リーゼロッテ・オーランゲ
春日 拓也
桐宮 弥生
幸代 四安理
久雅
ブラン
オレン
近衛 京夏
リネッタ
ミルク=ウィンリット
瑠璃
紅葉
涼風 希亜花
小鳥遊 ちやた

月島 伊織
御剣 恭子
日高 美藤
沢野 みひる
秋月 有紀
吉香 涼香
大山 鈴
こなた
坂上 直々
塚原 奏
天人寺 高耶
メアリ・サリス
杉本 知江
風間 春夏
藤原 秋晶
西條 八芽子
春日 優美
古式 奈緒
高矢 なつみ
天王寺 桜
渡瀬 悠斗
豊原 加奈子
高峰 加奈子
柊 亮美
仲島 真琴
中条 真緒
フィロウ
みつ
μ
迫鳥 由里子
紗絵
熊谷 さつき
モン=アトラメット・エルベット
レミラ=ウェルゲン
大久保 水浦
梅沢 奈々
桜庭 小百合
NA-いの美
瀬川 音羽
ノクラ
津崎 りんこ
草訪 南久
瀬々木 えみる
倫子 フォン
小鳥遊 夏実
百瀬 瑞姫
シェナ・スフレイド
希世 小夜子
都築 高雄
渡来兵士
末磨 二海
ノノエル・スタシア
ダイディナ・サーシュ
フォーコック・ガヴァック
ランクリー・マリーナ
シャン・エロン=アーシャ
シーシャ・ウンディ
ストラエル・メリア
セシルベ
ルイエル・カレット
天野 夏音
瀬戸川 王子
深海 優
ちさよ
羽N院 すずな
リル子クリス
ショート
勇者
原澤 士郎
井上田 ヘリ
凰瀬 高嶺
池永 葵
東雲 龍菜
香藤 直也
八雲 妙花
岡崎 づるみ
松山 梨乃
沢渡 薫子
加藤 千鶴
渡良瀬 恭子
麻生 真菜
高坂 優希
二之宮 まち
内庄 みるな
相坂 真まな
霧島 瑠璃
雪亜
奈々子
日向 壬恵
日向 愛
シスター響
稲葉
藍山 太郎
巴 円
沢見 ころみ
霧島 絵里子
一条 恵美羽
猫岡 凛
水無月 葉月
爵如女
沙瀬梨亜
湯越 由香里
麻生 かのり
双葉 未来
日向 杏奈
刈居 美優

園崎 有紀
不沙 沙耶香
田宮 菜々子
ん津真希
杉良瀬 雛乃
佐山 ありさ
水無月 希
桃島 進
山県 ゐ之介
日向 麗
心田 真江
宝生院 東征
池切 直也
椎名 天音
高藤 志保
伊集院 湖里
陶隠美瀬
シィーシャ・ヒスミー
錦木 男子
うらいの少女
ルスカット・マージャン
イディザーヌ・ルーシア
ノース・H・マーク
ディア・ラキオミ
ナレーサー・グリヒヒライド
ケクヴァイア
・モスティカ
アンイ
高神 まどか
母音
岡崎沙智
北條沙耶
美佐原咲
高山舞
狩野奈々子
早川奈緒
南郷水穂
綾瀬若葉
佐原亜樹
丘野みどり
御影冴乃

十十夜鈴音
水瀬まなみ
清瀬星
イシュトリード
羽柴ゆい
森本 千夏
邪斎
宙務員
翠河千草
ジャッナ・フカーリス・フォン・ベーライン
メリエッタ・フェリーナ
和泉希
アウェル・ブルンスタルズ

きお
クヤ
響利花
紅未南奈
市原美都
八神一莉
桂木みゆき
一ノ瀬さつき
菜月 誠一郎
まなみ
栢田
リエッタ
レイラ=メルベリール・フランスミル
セシエロ・コーネート
オネラ・ニュール=シリュウス
カッサ・ユリファ
ショマル
ロリア
るら
上原 未散
乾 玲
千衛星智子
望月唯
山県百瀬恵
ナブリ
シルヴィア
レミエント
リリラス
ユミ
メイリー
エルター
神崎 結美
スゲレッタ
甲斐翔子
児玉朔空

インド・タミル・ナードゥ州旅行記(5・6日目)

5日目

ティルマライナーヤカ宮殿に行く。
入場料が100ルピーだったが、手元には500ルピーしかない。

「お釣りくれ」

と言ってみたものの、

「ねーよ、んなもん」

と追い返される。
インドの面倒くさいところは大きいお札を渡すとお釣りが無いと言われることである。
500ルピーというと800円くらいである。
800円でお釣り無いのかよ、日本だと100円の買い物する時に10000円札出してもちゃんとお釣りくれるぞ、とか思うのだけれど、ここの国の文化なので仕方ない。
財布の中を必死に漁るもお金は無い。
右往左往しているとタクシーの運ちゃんがお釣りくれる場所を探してくれた。
水を買ってお金を手に入れる。
さりげなくお釣りの一部を運ちゃんがネコババしていたのが見えたが、
まあ50円くらいだし、良いかと思ってあえて指摘はしなかった。
いや、しかし、今思うと指摘すべきだった。

気を取り直して宮殿へ。
ここはイスラム建築とヒンドゥー建築の融合型らしい。
確かに今までのゴープラムとは見た目が違う。
ベルセルクっぽい。
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ここにすんでた城主は、ムガル帝国の侵攻をはねつけたらしいが、
それなら何故建築がイスラム様式になっていたのかは謎である。
タンジャーヴールの王宮に行った時も思ったけど、インドの観光地は寺院とそれ以外で顕著に人の入りが違う。
この宮殿にもほとんど人がいなかった。
寺院にはあれだけ沢山人が集まっているのに。

この時またインド人に話しかけられた。

「何処から来たんだ?」

こんな事を聞かれると、何かを売られるんじゃないかと身構えてしまうが、
実際に雑談をしにきただけの良いおじさんだった。
おじさんはケーララから来たらしい。

「ケーララは良いところだから来いよ!」

と言われる。
インド人は郷土愛が強い人が多いような気がする。
他の土地からやってきた人は大体自分の故郷の良さを語って行く。
電車であったデリーのおじさんもそうだった。

ついでに帰りにもう一度ミーナクシーアンマンに寄る。
ここの周辺は完全に観光地化されているのか、やたらと話しかけてくる人が多い。

「ヘイ! ジャパニ、ジャパニ、ジャパニ!」
「コニチワ! コニチワ!」
「ちょっと俺の店によっていけよ!」

最初はちょっと寄って行ったりしたが、あまりに多いので途中から無視するようにした。
ここで日本から持ってきたカロリーメイトとかのお菓子を乞食に配っていたりした。
インド食は危ないと聞いていたので、やばそうならカロリーメイトでしのごうと思って8個分くらい持ってきたのだが、インド料理が存外清潔で美味しかったので、ほとんど食べず終いになっていた。
どうせ持っていても意味が無いのでその辺の乞食に配りまくる。
今思うと、カロリーメイトに動物の何かが成分として入っていたら宗教的に好ましくないなとも思うのだけれど、この時は何も考えていなかった。

ホテルに戻って空港に向かう支度をする。
マドゥライ空港は最近出来たらしく、かなり清潔だった。
空港内に鳩が住み着いていたりはしたが。(ちなみにチェンナイ空港にも鳩が住み着いていた)

空港から飛行機に向かうバスでは、インド人が子連れや妊婦に席を譲りまくっていた。
インドの市バスでは全く見られなかった光景!
矢張り飛行機に乗れるような富裕層は精神の余裕が違うのだろうか。
飛行機に乗ると隣のおじさんが話しかけてきたが、かなり訛った英語だったので全く聞き取れず、会話が成立しなかったので、諦めた。

無事チェンナイ着。
チェンナイ空港からはプリペイドタクシーで市内へ。
500ルピー。結構安い。

ヴィヴァンタ・バイ・タージ・コネマラというホテルに泊まる。
ここは5つ星の高級ホテルだったが、コンセントが3つ中2つ壊れているとかで微妙だった。
まあどうせ1つしか使わないのだが。
しかし、シャワーから温水が出てきたのには感動した。
インドでは5つ星にならないとシャワーからはお湯が出てこない。
3つ星ホテルだろうと水しか出てこないのだ。

夕食を食べているとウェイターのお兄さんに話しかけられまくる。

「どうだ、美味しいか?」
「あまり進んでないじゃないか、これ好きじゃないのか?」

ナドナド。

落ち着いて食わせてくれ。

このお兄さんも北インド出身らしい。
ブッダガヤは良いところだから来いよと言っていた。

6日目
次の日はショッピングモール回りをした。
本当は博物館に行こうと思っていたのだが、生憎休館。
砦博物館も休館。
何と運の悪い。
仕方ないのでお土産を買い漁る。
チェンナイの大きなモールに
スペンサープラザとエクスプレスアベニューというのがある。
スペンサープラザは100年以上も歴史のある古いモールらしくて、確かに全体的にボロかった。
というか小店がごちゃごちゃと並んでいて迷路だった。
何処に何があるのか全く分からないカオス。
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エクスプレスアベニューの方は2年前に出来たらしく、もっと整然としていた。

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日本やアメリカのモールに近い。
テロ対策なのか、入るには金属探知機を通過しないと行けない。
結構ザルだったけれど。

チェンナイの書店でマハーバーラタのカルナが主人公の「死の征服者」を探したけど見つからなかった。
3つくらい回って書店員に聞いたが、無いとの事。
古い本だからもう絶版なのだろうと思った。
最初に聞いた書店のおじさんは、

「お、カルナを探しているのか? HAHA! 俺が探してきてやる。ちょっと待ってろ」

みたいな感じで気さくな良い人だった。
インド人は基本的に良い人だと思う。
観光客をカモる人を除いて。
タクシー(リクシャー)ドライバーと土産物屋はやたらとカモりたがってくる。
日用品とか書店の店員は皆良い人なのだが。

全体的にチェンナイの本屋は大きくない。
インドでは出版産業はそれほど活発ではないのだろうと思った。
インドの本もあったが、外来(英語)の本も多かった。
インド独自の文化が強すぎて他国の文化が入ってくる余地が無い、なんて思ってたけれど意外とそうでもないのかも?
でもバスとかレストランで流れていた音楽はひたすらインド系だった。
このモールには、バーガーキングとかピザハット等の量販店もあった。
食べはしなかったが。

インドの書店で見つけた本。
マハーバーラタ関連。
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買った本は四冊。
ヴィヴェーカーナンダの絵本とオーロビンド・ゴーシュの書いたマハーバーラタ、ラーヴァナの絵本と、タンジャーヴールのブリハディーシュワラ寺院の写真集。

ラーヴァナの絵本は、ラーヴァナが何故か良いやつになっている絵本だったのでつい買ってしまった。
ラーヴァナが熱心なシヴァ信奉者だったというお話。
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本は絵本が一冊300円で、モノクロの本なら150円というやすさ。

この後、タクシーで空港へ向かった。
途中車とぶつかりそうになって、隣のドライバーと口論を開始しはじめた。
タミル語だから、何を喋っているのかは全く分からない。

空港に着く。
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インドの空港は入り口の前に軍人が立っていて、パスポートと航空券を見せないと入場できない。
やはりテロ対策などで入場制限が厳しいみたいだ。
それ以外にも持ち物検査場など色んなところに軍人がいる。
インド軍は100万人以上成員がいる大軍隊だけれど、警備員のような仕事も多いのだろうと思った。

出国審査もあっさり終わって飛行機に乗った。
さらばインドよ。
また来る日まで。

インド・タミル・ナードゥ州旅行記(3・4日目)

3日目
朝からタクシーで移動。
実は前日にタクシーを手配しようと思ったら、

「カウンターは14時からしか空いてないから、来ても誰もいないよ。チェックアウトの鍵はカウンターに置いておいてね」

と言われたので、そうしようと意気込んでカウンターに向かうと、普通に人がいた。

「カウンター空いてるじゃん!!」

と思ったが、そのままタクシーに乗って移動。
目指すはタンジャーヴール。世界遺産、ブリハディーシュワラ寺院のあるところ。

途中で、花びらを撒き散らしながら太鼓を叩いている人たちを見かけた。
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結婚式か何かか? と思って、引っ張られている車の様子を見てみると、中に人が横たわっている。明らかに生気が無い様子。

という事はこれは葬式?
葬式で、花びら撒き散らしながら太鼓を叩いて踊る?

日本の感覚と真逆だったのでこれはびっくりした。
どういう儀式なんだろうか?

タンジャーヴールに着く。
クンバコーナムと比べたら空気は澄んでいる。
暑いけど。
ブリハディーシュワラ寺院は、3つある世界遺産「チョーラ朝の寺院群」の中でも最初に登録されたもの。
成る程確かにその規模は2日目に観たダーラースラムよりかなり大きかった。
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インドで二番目に大きいと言われるナンディー像が鎮座している。
一つの岩から削りとって作られているらしい。
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ちなみに、マハーバリプラムにあったアルジュナの苦行もそうだった。

大きな本殿。これも一つの岩から作られているらしい。
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ここでも、本尊はシヴァリンガ。
ちなみに本尊では写真は取れない。
ここでも僧侶がマントラを唱えて火の熱気を浴びせてくれた。
異教徒に対しても割りとおおらかなのだろうと思った。

城壁(寺壁?)の周囲には、シヴァリンガがあった。
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次に王宮へ行く。
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インドの観光地ってほとんどが寺院ばかりで貴族の住まいとかが無かったので、ここには期待していた。
しかし

「今、改装中だから王宮には行けないよ」

と言われる。

ショック!!

代わりに近くにある博物館をチラチラと見て回る。

色んな神様がいた。
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次にティルチラパッリへ移動。
ここも汚かった。
ホテルへ荷物を置いて、ランガーナタスワーミー寺院へ。
タクシーの運転手がやたら高い値段を提示してくる。

「ランガーナタスワーミー寺院とロックフォート寺院に行ってくれ」

「分かった。往復で1000ルピーだ」

「1000ルピー!? 高すぎる」

「ランガーナタスワーミー寺院まで14㎞あるんだぞ?」

「じゃあ良い。他のタクシーに乗るよ」

と言ってその場を去る仕草を見せると、

「分かった800ルピーだ!」

「500!」

「700!」

というジョセフ・ジョースター的問答を繰り返し、結局700ルピーにした。
これでも現地人感覚で言うと高いと思うけど。

やたら話しかけてくる人が多くて、
ここも観光客慣れした土地なのかと思った。
その割には、インド人以外全く見かけなかったが。

綺麗なゴープラム。
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ここは珍しくヴィシュヌ寺院だった。
ヒンドゥー教徒以外入れないところが多くて、早々に退散。
次に岩砦(ロックフォート)寺院へ。
ここはかなり段差が多くて疲れた。
入り口で入場券を切る人が、右手だけで入場券を切ってて、

「左手は何か怪我でもして不自由なのか?」

と思ったのだけれど、後で考え直すと、

(左手は不浄だから右手だけを使ったのかもしれない)

と思った。

ここの本尊はガネーシャ神だった。
高いところから街の全景が見渡せる。
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ホテルへ戻る前にインドのスーパーみたいなところに行く。
ここはクーラーも効いてて綺麗だった。
輸入品っぽい置物が沢山置いてあって、かなり高かった。
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ここでインドの民族衣装? ドーティーを買った。
ドーティーじゃなくてルンギだよ、と言われた。
白いのがドーティーで色が付いてたらルンギらしい。

ホテルでご飯を食べた。
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ここの料理はかなり美味しかった。
インドの労働は傍から見てても効率の悪そうなものが多く、
日本だと1人でやっていそうな事を3人くらいでやっている。
その結果、暇になっている人が沢山いるのでレストランのウェイター等はやたらと話しかけてくる。
でも基本的にみんな良い人だった。
オーナーは従業員に厳しそうな人だったが。
キツくあたったり、尻を叩いたりしていてカースト? を若干感じた一面だった。
ウェイターの人に日本から持ってきたお菓子を渡した。
そういえばここでは初めてインドのビール(キングフィッシャー)を飲んだ。
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インドではお酒を飲む事は割りと非奨励な事らしく、レストラン等では頼めないところが多い。
頼めるところでも、メニューには書いておらず、裏メニューとして存在する。
独特な味で割りと美味しかった。
ピルスナー系では無い感じの味。

4日目
朝9時にマドゥライ行きの列車のチケットを買いに駅に行くも、
次の列車は13時からだよ、と言われる。
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後4時間……。

しかし料金は一人65ルピー(100円)だった。
3時間電車に乗って100円という破格。

バスで移動しても良かったが、一度インドの列車を体験したかったので列車で行く事にする。
インドの駅は割りと綺麗だった。
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ホームはここで良いのか? と色んな人に聞いていると、肌の色白目な裕福そうな(恰幅の良い)おじさんに話しかけられる。

「お前ら一般車のチケットを取ったのか? あそこはクーラー聞いてないからめちゃくちゃ暑いぞ。来い。予約できていなくても、適当に空いている席に座って後で料金払えば良いんだ」

と言われ、付いて行く。
どこが空いている席なのか一見して分からず、

「そこは私の席だ」

とインド人に言われまくるが、何とかして空いている席に座る。
これで良いのかよくわからなかったが、暫くして車掌が来たのでお金を渡したら本当にそのままでOKだった。おじさんに助けられた!

「おじさん……。優しいおじさんっっ……!!」

聞くところによるとそのおじさんはデリー出身らしくて、車の部品の発注関係の仕事をしているらしい。絶対富裕層だろうなぁ。

「どうして北インドに来ずに、南インドを旅行することにしたんだ?」

と聞かれたので、

「デリー周辺は治安が悪いと聞いたんだ」

と言うと

「そんな事は無い! デリー人も皆親切だぞ。デリー、アグラ、ヴァーラーナーシー、どこも素晴らしいところだ。今度来い! 案内してやる」

と言ってきた。
別れる時はあっさり別れた。
うーん、インド人、皆良い人である。

そのままマドゥライのモスクヴァホテルに行く。
このホテルはかなり綺麗だった。
サービスとしてフルーツジュースが振る舞われたが、氷が入っていたので飲まなかった。
インドでは氷は水道水から作られた危険が高いので飲まない方が良いと教わってきたのだ。

少し休んで今回の旅の目玉、ミーナークシーアンマン寺院へ。
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南インド屈指の寺院なだけあって物凄い活気だった。
面積もかなり広い。
カメラが持ち込み禁止で、金属探知機まで使われてチェックされたので内部の撮影はしていない。
寺院内は裸足で散策しなければならなかったのだが、かなり清掃されていたので、何かを踏んで痛いということは無かった。暑かったけれど。
でもやっぱり裸足で歩くと、「自分がインドに来た感」が増すので、裸足で歩くのは良いなと思った。
高い天井に彩られた極彩色の模様の下を裸足で歩くと、何となく古代インド人の感じた空間に身を寄せることが出来る気がした。
因みにインドでは寺院の外であろうと普段から裸足で暮らしている人が結構いた。
熱くないんだろうか……?

天井に描かれた鮮やかな色の蓮模様が綺麗。
天井もかなり高くて壮大。
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中にはかなり背の高い象(肩高3.5メートルくらい)や水牛がいた。
水牛には綺麗な装飾と刺青が塗ってあって、最初置物かと思ったので、動いてびっくりした。

中では信者が五体投地をしていたりした。
一見すると何も無い方向に祈っていたのが不思議だった。

中には博物館もあった。
何故かそこでは写真を取って良いらしい。
回廊は綺麗だったが、そこ以外で写真を取るべきものはあまりなかった。
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矢張りこの寺院は活気があった。
ドラヴィダ人のお伊勢さんのような場所なのだろう。
今までに観た寺院とは人の入りが段違いだ。

外に出てゴープラムを回る。
町並みは整頓されていて綺麗だった。
ゴミがほとんど落ちていない。
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しかし、聖地なだけあって、客引きがかなりしつこかった。
要らないと行っても最低5回は聞いてくる感じだ。

この日まで友達と行動していたけど、友達はカンニャークマリに行くとかで夜行列車だかバスだかに乗った。
自分は帰国しなきゃ行けないので明日マドゥライからチェンナイへ戻る予定なのだ。

インド・タミル・ナードゥ州旅行記(2日目)

2日目

 あまり眠れなかった。
 朝ごはん。
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 朝からリクシャを使って、バス停まで移動する。
 リクシャの運ちゃんに、バス停を聞くと、何も無い平地に案内される。

「本当にここにバスが来るのか?」

 と訝ったが、直後にその運ちゃんが

「バス来たぞ! 乗れ! 乗れ!」

 と叫ぶ。

 (本当に来た……!)

 とりあえずこれでポンディシェリーまで行く。60ルピー(約100円)。
 バスで二時間乗って100円なので死ぬほど安い。

 エアコンが効いていないバスなので暑いのかとおもいきや、バスの上部は上手く遮光されている上、窓から風が入りやすい構造になっていて、意外と暑くない。
 というか涼しい。砂埃はあるけど。
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 途中、バスが一時停止で休憩する。
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 社内アナウンスは一切無し。
 何分停車するのかの説明一切無し。
 そして何分かしたら再び動き始める。
 今から発車するぞ、等の説明は一切無し。

「取り残される人はいないのか?」

 と不思議に思った。
 しかも標識がなくてバス停がどこにあるのか全然分からない。
 インドに英語が通じる人がいなかったら詰んでいたと思う。
 タクシーの運転手もそうであったが、インド人はゴミを窓から捨てる。
 成る程、だから街がそこら中ゴミだらけになるのだな、と思った。

 インドの道路交通は超危険だった。
 インドは、治安、疫病、衛生、動物などなど色々脅威があると言われているが、自分がダントツに脅威と感じたのは、道路交通だった。
 インドのバスは危険運転で、二車線で対向車がバンバン来てるのに対向車線にはみだして追い越しをする。
 なので、一時的に順方向にも逆方向にも二車線ともに車が走っている状況が発生する。

 車線も基本的に無視で、二車線しか無い道路に三台車が並走していたりする。
 百聞は一見に如かずということで動画を見ていただけるとわかりやすい。

以下リンク
交通事故死者数世界No1 インド チェンナイの危険な衝突寸前ドライブ(でも現地では普通)【再編】

なんでこんな危険な運転をするんだ……?
こいつ……、死ぬのが怖くないのか?

と思った。
インド人は輪廻を信仰しているから死が怖くないのかもしれない(適当)
 個人的には、ディズニーランドでビッグサンダーマウンテンに乗るより、
 インドでバスに乗った方が遥かにスリルを味わえると思う。

 ポンディシェリーに着く。
 地球の歩き方には「元フランスの植民地の異国情緒漂うオシャレな街」と書かれていたので、今までのインドの都市より綺麗な都市だと期待。
 しかし、実際には……。

 汚っ!!
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 そこら中にゴミは散乱しているし、排気ガスと砂埃の嵐。

「今までのインド都市と全く同じじゃんか!」

 そう思った。

 気を取り直して、バスにもう1回乗る。

 今度はチダンバラムへ。
 いくらだったか覚えてないけど、30ルピーくらいだった気がする。
 大体50円くらい。

 またもや交通はカオス。
 追い越しは当たり前で、図体の大きなバスが猛スピードで前の車両を追い越そうと車線をはみ出してくる。

(やばいやばいぶつかる死ぬ……!)

 と、何度思った事か。
 しかし不思議な事に何故かぶつからない。
 運転手の超絶テクで、後30cmくらいで人轢いているんじゃないかと思われるような状態になるも、上手く避けている。

 バスの運転手は運転中に当たり前のように携帯に出て話をしている。
 その間もクラクションを鳴らしまくる。
 前方50メートル以内に、人が来たら鳴らす、車が来たら鳴らす。
 牛や犬が来ても鳴らす。

 (犬にもクラクション鳴らすのかよ……。)

 と思ってしまったが、音だから動物も反応するだろうし、合理的な事なのかも。

 チダンバラムに着く。
 この街も超絶汚い。
 バスターミナルの側に沢山屋台はあったが、こんなところで食べたら絶対に腹を壊すと思った。
 近くに綺麗目なホテルがあってそこで食事を取る。
 ドーサがかなり美味しい。
 しかも料金は100ルピー(約160円)。

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 両替所が近くにあるそうなので、ルピーを両替しに行くも、途中の道路が危険過ぎて死を何度か覚悟した。
 大量に車やバイクが走っているのに横断歩道は無い。
 車も当然止まる気配を一切見せないのでタイミングを見計らって渡るしかない。
 バイクも、人が渡るのを見るとクラクション鳴らすので、クラクション慣れしていない日本人は慌てる。

 何度も死の危険を感じながらも、何とか両替所に着く。
 レートは空港よりかなり良かった。
 空港で3万円両替すると、15400ルピーだったが、
 両替所だと17400ルピーになった。

 ところで、この街で見た求人広告には一週間の給料が「3500ルピー(約5000円)」と書いてあった。
 インド人水準でどのくらいの高給なのかはわからなかったが、広告が英語である以上高めの水準なのだろうと思った。その基準で行くと、自分の財布にはインド人二ヶ月分の給料が入っているんだなと思った。

 腹ごしらえしたところで、再びバスに。
 クンバコーナムに行きたかったが、直通便が無いとの事なので、よく分からない都市行きのに乗る。
 このバスは混雑していて、直射日光が照りつける、物置のような席に座らされたのでキツかった。
 謎都市で乗り換えて、クンバコーナム行きのバスを探す。
 このバスはそこまで混雑していなかったが、運転が荒すぎて何度か頭を窓にぶつけた。
 隣に座っていたインド人が話しかけてくる。

「チダンバラムのナタラージャ寺院には行ったか? タミルナードゥ州で最高の寺院だぞ」

「日中で空いてなかったから行かなかったんだ」

 というと相手は残念そうな顔をする。
 代わりに、マドゥライのミーナクシーアンマンに行こうとしている事を伝えると

「その寺院は知らない」

 と言われる。
 本当に知らないのか、単に発音の問題で通じなかったのかは定かではない。

 ようやくクンバコーナムに着く。
 ラヤズグランドというホテルに荷物を置いて、世界遺産「ダーラースラム」へ行く。
 ホテルから4kmで50ルピー(80円)。死ぬほど安い。
 あまりにも安すぎるので30ルピー多めにあげた。
 インド人はお金を多めにあげると大抵満面の笑顔を浮かべる。

 この街は、砂埃が一番酷かった。
 タクシーに乗って10分移動するだけで、頬がザラザラするようになった。
 街にもゴミがあふれていたし、汚さで言うと自分が行った中では最大級。

 ダーラースラム寺院に着く。
 寺院の側では子どもたちがボール遊びをしていて、完全に近所の公園扱いだった。世界遺産なのに。
 入場料もタダだったし、観光地として全く整備されていない。
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 寺院には靴を脱いで入らないといけない。
 子供がいて「靴を見ておいてやるから金をくれ」と言われる。
 小銭が無いので20ルピー渡しておいた。

 12世紀中頃の遺跡らしい。
 裸足で寺院内を歩くと古代インド人の気持ちになったようで気分が弾む。
 かなり熱いが。
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 寺院内では僧侶っぽい人が半裸でマントラを唱えていた。
 額にシヴァの印を付けてもらった。
 シヴァ神の印である白い横線を三本と、真ん中に赤い点が描かれた模様。
 火の回りに手を当てて、その熱気を額に浴びせる。
 ここ、かなりインド度高い。

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 「今から俺の言うようにマントラを唱えろ」

 と僧侶に言われる。

 「オーム。ナマーシヴァー」

 これはシヴァ神を称えるマントラでCDでも聞けるものだ。
 マントラを唱えろと言われた寺院はここだけだったので、一気にヒンドゥー教の儀式に対して親しみを覚える。

 でも、シヴァリンガを見て、神に対する信仰心が芽生えたとかそういうのは全く無かった。
 僧侶達は流石に敬虔な感じがしたが、一般信者たち、特に子供は、慣習として祈っている感じがした。

 宗教というのは思想というよりも慣習として存在しているんだとは思った。

 この後、クンベーシュヴァラ寺院に移動。
 ここでは入り口に象がいた。
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 リズミカルに頭を振っていて、首にかけた金属の飾りを音を鳴らしている。
 それが何とも音楽的で心地よい感じがした。
 象の鼻のところにお金を入れると、象が頭をなでてくれる。
 象は優しく撫でているつもりなのだろうけれど、結構重みがあって、象の力強さを感じた。

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 「嗚呼! 象! 偉大なる象の力!」

 この時から象良いわ〜、と思うようになって、象グッズを買い漁るようになった。

 ここも本尊はシヴァリンガだった。
 外国人が珍しいのか、結構ジロジロ見られるので、

「本当にここに居て良いのか?」

という気持ちになった。
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 凄まじいアウェー感。
 しかし、特に何かを言われるわけでもない事が分かったので、ずんずんと奥に進む。
 マントラが始まるとヒンドゥー教徒たちは一斉に本尊の方へ向かって合掌する。
 神に対して真摯に祈る人たちを真似して合掌したりするものの、あまりにじろじろ見られるので宗教的な気持ちよりはアウェー感が先行した。

 ホテルに戻ってご飯。

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 ここのドーサはそこまでおいしくなかった。
 トマトスープは美味しかったけど。

 インド人の従業員は基本的に雇用が余っている感じがして、かなり暇そうだった。
 ウェイターもやたらと話しかけてくる。

「どうだ? 旨いか?」

 など。
 食べるのが遅いと、

「あまり食べてないじゃないか? 嫌いなのか?」

 などなど。
 日本でこんなこと言われたら、

「静かに食わせてくれ」

 という感じだろうけど、現地の人にやたらと話しかけられるというのもインドの魅力なのかもしれない。

インド・タミル・ナードゥ州旅行記(1日目)

 インドに行ってきた。
 具体的にはインドのタミル・ナードゥ州をほぼ縦断した。
 インドは治安や衛生が良くないなどと言われているが、個人的にはそこまでとは思わなかった。

※:タミル・ナードゥ州はデリー周辺をはじめとする北インドよりは治安が良いらしいので、北インド行く人はより注意してくだされ。

 いわゆるインドが危ないと言われている理由を項目ごとに列挙し、実感を付記してみた。

交通:危険。横断歩道も信号も無いところを渡らないといけない。車もバイクも常時大量にやってくる。バスもかなり危険運転するので、乗っていても危険を感じる。

排気ガス:交通量が多いので。町中に排気ガスのにおいが充満している感じ。

砂埃:乾季のせいかもしれないけど、砂埃もひどかった。一番ひどかった街では、三輪タクシーで移動してると頬がザラザラした(それくらい砂が顔についてた)。

衛生環境:下痢はしたけど、腹痛には襲われなかった。あまり大したことない。その代わり屋台では一切食べなかったけれども。少し汚めなレストランでは食べた。値段に応じて衛生レベルが変化するらしい。自分は下限100ルピーくらいの店で食べた。

治安:全く危険は感じなかった。夜独りで歩いても問題はなかった。警戒していたけれども、誰かに付け狙われていると感じたことはなかった。勿論自分一人の場合を一般化はできないけれども。ただ、大きな寺院とか行くと客引きが非常に多い。でも無理やり引っ張られたりはしないので口で断るか、目線を合わせずに無視し続ければ(こっちの方が有効)、諦める。基本日本人相手には英語で話しかけてくるけど、「何イッテルカワカリマセーン」って顔しとけば相手も諦めるのでこちらも有効。

気温:日中40度近くになると聞いていたけれども、それほど辛くはなかった。帽子とうちわと水を持っていれば平気。ただバックパックを持ったまま歩くのは無理だなと思った。タクシーかホテルにおいてから行動するのが吉。

 治安と衛生環境の方を心配していたけれども、警戒するほどではなかった。
 一番危険だと思ったのは交通だった。
 信号も横断歩道も無く、ひっきりなしにバイクと車がやってくる。

「これは一体いつ渡れば良いんだ……?」

 と面食らって、呆然と突っ立ってしまう。
 常時赤信号のところを渡らないといけない感じ。
 計6日インドにいたけれど最後まで慣れなかった……。

 インド旅行一日目

 羽田空港からシンガポールへ。
 22時発の便。
 世界最高峰と言われるシンガポール航空を使用。
 シンガポール航空は午前2時くらいにご飯を出してくるので、

「一体何ご飯なのか?」

という疑問と戦わなければならない。
 シンガポール航空は映画が豊富らしいけど、とりあえず体力温存のために寝た。

 シンガポール着。
 乗り継ぎの便がいきなり3時間遅れ、出鼻をくじかれる。

「無敵のシンガポール航空で何とかしてくださいよぉぉ」

 って感じだった。
 よくみると、運行がSilkAirになっている。
 そのせいかもしれない。
 空いた時間で、一回シンガポールに出国しても良かったけど、眠かったので寝る。
 荷物も重いし。

 シンガポールからチェンナイへの飛行機。
 羽田出発時に見た大勢の日本人は消え、最早インド人がいるのみ。
 シンガポールからチェンナイへの直通便が出ているのはシンガポールにタミル人が多いからだと思う。
 シンガポールの公用語の一つにタミル語があるし。
 SilkAirの搭乗員は、シンガポール航空と比べるとちょっと強気。
 時間になっても座らないインド人に怒鳴っていた。

 現地時間12時。
 チェンナイ着。
 まずは両替所で日本円をインドルピーに変える。
 空港の両替所はレートが悪いと聞いていたのでまずは少額だけ両替しようとする。

「なんだ? これだけしか両替しないのか? もっと両替したらレートを上げてやるぞ」

 と両替所のおっさんに言われる。
 いきなりインドっぽい。
 少し悩んだが、そのまま同じ額の両替で通した。
 両替所でもらった金額がちゃんとあるか確認しようと思って念入りにチェックする。
 確かにちゃんとある。

「ふふん、俺はちゃんと確認する人間なんだ。旅行初心者とは違うぜ」

 と、得意げに空港を出ようとするも、パスポートが無いことに気付く。

 スーパーテンパる。
 しかし、両替所に忘れていたのを無事発見。事無きを得た。
 危うく、空港に着いて早々旅行が終了するところだった。

「インドに旅行してきたんだ。行ったところは、空港と……、総領事館かな」

 ってことにならなくて本当に良かった。

 色々あったが、無事? 到着。
 GoogleのCEOスンダル・ピチャイ、 MicrosoftのCEOサトヤ・ナデラをはじめとして数々のIT業界の大物を生み出し、かのスティーブ・ジョブズも憧れたと言われる大地!!

 それが、IT大国インド!!
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 IT大国インド!!
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 ・・・・・・。
 おかしい・・・・・・。
 あまり発展しているようには見えない。
 しかしよく見ると、上の写真、「7DX Theatre」と書いてある。日本の4DXを三次元分も上回っているのだ。
 流石IT大国。
 惜しむらくは、時間が無かったために、入場して7次元の世界を体感することができなかったことだ。

 気を取り直して、空港からタクシーを借りてマハーバリプラムまで行ってもらうことに。
 途中ティルカーリクンドラムというところに寄ってと頼むと料金は2500ルピーに。
 結構高い。
 ちなみに1ルピー1.6円くらいです。

 タクシーの運転手のおんちゃん
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 タミル・ナードゥ州の人は本当に色が黒い。
 黒人みたい。
 一応モンゴロイドらしいけど、あまりモンゴロイドという感じがしない。

 ティルカーリクンドラムに着いたが、寺院は閉まっていた。
 タミル・ナードゥ州の寺院は朝6時から12時まで開いていて、次は午後4時から午後7時くらいまで開いているというのが多い。
 ファンシーな色合い。
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 こちらはもう少し厳かな色合い。
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 寺院の中には半裸のインド人が沢山寝ていた。
 家の無い人が日陰を探していたのだろうか。
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 ここで沐浴場らしき場所に着く。
 これは何かとタクシーの運転手に聞いてみると、

「主宰神(イーシュヴァラ)だ」
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 と言っていた。
 沐浴場が主宰神?
 しっくり来なかったが、深くは掘り下げず。

 この街はかなり汚かった。(写真からだとあまり伝わりづらいけど)
 ゴミがそこら中に散らばっているし、牛や野犬の匂いもする。
 インド、とんでもないところだな、とこの時点では思った。
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そのままタクシーに乗り込んでマハーバリプラムに。
 ホテル、ママーラヘリテッジに荷物を置いて、ファイブ・ラタ、アルジュナの苦行、海岸寺院、クリシュナのバターボールを観に行く。
 ファイブ・ラタはマハーバーラタのパーンダヴァにあやかって名付けられた寺院。
 それぞれ、ダルマラージャ・ラタ、ビーマ・ラタ、アルジュナ・ラタ、ナクラサハデーヴァ・ラタ、ドラウパディー・ラタがある。(ラタは建造物?)
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 しかし、看板を読むと、「パーンダヴァ五兄弟の名前が付けられているが、関連性は全く無い」と書かれている。
 関係無いのかよ!
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 ここで外国人用見学料金500ルピーをとられる。
 めちゃ高い。元々250ルピーだったのに最近値上げしたっぽい。
 めちゃ高いと言っても800円くらいなので、日本換算だと普通の値段。
 因みにインド人は20ルピー。30円くらい。インド人料金が安すぎる。
 インド人と、外国人で料金が20倍くらい違うのはインドでは普通の模様。

 ここで見た海岸寺院とファイブ・ラタはかなり風化している様子だった。
 インド人も遺跡を雑に扱っている。
 象の石像の上に子供がまたがっていたりして、完全に「デパートの屋上遊園地」扱いだった。

 海岸寺院では、本尊を見るためには靴を脱がないといけない。
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 地面が汚かったが、そのまま靴を脱いで中に。
 本尊であるシヴァリンガが祀られていた。
 信者の人たちに混じってシヴァリンガの回りをくるくると回る。

 ここは観光地だからか、かなり人が多かった。
 オートリキシャー(三輪車タクシー)に乗ると、人とバイクとリキシャーの群れに突進してクラクションを鳴らしまくる。1秒間に2回くらいのペース。そこに牛と山羊と野犬が交じる。
 スーパーカオス。
 譲り合いの精神等はなく、ちょっと隙間があったらブオーンと前進。
 最早ギャグ漫画であった。

 インドの野犬。
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 野犬がいると聞いて割りとビビっていたけど、基本的に日中は暑さでぐったりしているし、そうでなくても人間を無視して歩いている感じだから別に怖くはなかった。

 ここで思ったんだけど、リクシャーの運転手は、「全部の遺跡を回って400ルピー」という風に料金を決める。
 その時、途中で降りて遺跡を回っても、待っている間に料金は増えない。
 待っている間に逃げられる、とか思わないんだろうか? と思ってしまった。
 観光地に行ったら、「相手を信用するな」というのは旅行者に説かれる訓戒だけれど、ここではタクシーの運転手が旅行者を完全に信頼していて、「そんなに信頼して良いのか?」と思ってしまった。
 ちなみにこの料金の払い方は、他のどの都市でも同じだった。
 先に料金を決めるシステムも良い。日本だと、渋滞してたという理由でいくらでも料金が増えてしまうからね。

 アルジュナの苦行。これは状態も良くてかなり大きかった。
 タクシーの運転手に「どれがアルジュナだ?」って聞いたら、「あれだ」って指指していたけど、「本当か?」と思ってしまった。
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この彫刻は「ガンガーの降下」であるという説もあって、結局のところ確実なことは何もわからないらしい。

 クリシュナのバターボール。現地で見るとかなり大きく、また不安定な足場に立っていたので、見ていてハラハラした。
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 途中、ムーンレイカーズという食い物屋で食事。
 途轍も無い量の食事が出てくる。
 二郎か。
 食いきれず残す。

 ホテルに戻る。
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 クーラー付けているのにかなり暑い。
 窓を開けっ放しにして寝た。
 虫に刺されてよく眠れなかった。
 蚊かダニかわからなかったけど、蚊の飛ぶ音を全く聞かなかったので、恐らくはダニだと思う。
 このホテル、三星なのに、クーラー効かないわ虫に刺されるわで微妙だなと思った。
 インドのホテルはこんなものかと思ったのだけれど、実はこのホテルはインド旅行中に泊まったホテルの中では一番低質だった。
 他のホテルはもっとガンガンにクーラーが効いたし、部屋も清潔だったのだ。

マハーバーラタ解説2:悲劇の英雄カルナ

今日はみんな大好きカルナのお話です。
カルナはインドの大叙事詩マハーバーラタの英雄の一人です。
その人気はマハーバーラタの代表的な英雄であるアルジュナに勝る劣らないほどです。
  何故人気なのか?
 それはカルナの境遇について理解すればすんなりと理解できると思います。

・カルナは王族と神の息子として生まれたが、幼い頃に親に棄てられた。
・その後、身分の低い両親に拾われ、育てられる。
・元々、神の息子であるため、類稀なる能力を持っているが、出自の悪さ故に差別を受け続けてきた。
・マハーバーラタの正義側であるパーンダヴァ兄弟もカルナを下に見ていた。
・しかし、従兄弟でありながらもパーンダヴァと敵対するドゥルヨーダナは、カルナを王にする。これ以後、二人は盟友となる。
・最終的にパーンダヴァの三男であるアルジュナと決戦を行う。カルナは類稀なる力を持っていたが、聖仙の呪いによって実力を発揮できずに敗れる。

  どうでしょうか? 熱いですね。熱いですよね。
  人気が出るのも納得です。
今回は、そんなカルナについての紹介記事を書いていきます。
マハーバーラタ全体についての解説は
http://thetenthart.main.jp/?p=199
をご覧ください。

カルナはパーンダヴァ五王子(アルジュナを含む五兄弟)と同じ母親クンティーから生まれましたが、母クンティーが未婚時に産んだ子供であったため、棄てられてしまい、御者(スータ)であるアディラタに拾われ、育てられます[上村訳 マハーバーラタ 4巻382p]。王子として育てられ、何不自由なく暮らしてきたアルジュナとは対照的です。
実際の生まれは王族でありながらも、カルナは身分の低い御者(スータ)として生きていく事になります。
実力がありながらも身分の低さ故に認められなかったカルナは、自らを見下してきたアルジュナを憎みます。この時点では、アルジュナとカルナが実の兄弟である事は、アルジュナもカルナも知りません。
そんな折、アルジュナと対立していた従兄弟のドゥルヨーダナはカルナに国を与え、王族にします。この事に恩を感じたカルナはドゥルヨーダナのために尽くしていく事を誓います。その忠義は実の母に対してよりも重いものでありました。クルクシェートラの地で、パーンダヴァ五王子とカウラヴァ百王子(ドゥルヨーダナ含む百人の王子)との間の戦争が避けられなくなると、開戦前、母クンティーはカルナの元へやってきてこう言います。

「私はお前の実の母です。そして貴方は、今から殺し合いをしようとしているパーンダヴァ五王子の兄なのです。カウラヴァ側に付くのはやめて五王子と共に戦ってください」

これを聞いたカルナはわずかの間逡巡しますが、すぐに決意めいた面持ちで母を拒絶します。

「貴方(クンティー)の指令を実行する事が、私にとって法(ダルマ)の門であろう。しかし貴方は、私に対し非常にひどい罪を犯した。あなたは私を捨てたのだ。その罪は私の名誉を失わせるものであった。私は王族として生まれたのに、王族にふさわしい尊敬を得られなかった。それも貴方のせいだ。その貴方が今、単に自分の利益を望んで私に説教している。ドリタラーシトラの息子たち(カウラヴァ百王子)は私のすべての望みをかなえてくれて、いつも私を尊敬してくれていた。その事をどうして無にする事ができようか」[上村訳マハーバーラタ5巻412p]

しかし、この時はカルナは母親に免じて、ある一つの約束をします。すなわち、アルジュナ以外の五王子は殺さないという約束です。これは戦において相当のハンディとなりました。何故なら、カルナはアルジュナ以外の四人を全員一度倒しかけていますが、この約束のため逃しているのです。[上村訳マハーバーラタ 5巻412p]

この他にもカルナには大きなハンディが二つありました。一つは戦争前に武器を失ってしまった事です。
カルナには生まれつき体を覆う黄金の鎧と耳輪がありました。これらがある限り、カルナは不死身だったのです。
しかし、カルナはこの鎧と耳輪を、戦の直前に、僧に化けたインドラに与えてしまいます。カルナは聖戒を守る人物であったため、僧がそれらを要求しても断ることをしませんでした。これがカルナが「施しの英雄」であると呼ばれている所以です(でも基本的には自分の実力を誇示する性格です)。その代わり、カルナはインドラから必殺の槍を授かります。しかしこれは結局アルジュナには使えず終いになってしまいます。[上村訳マハーバーラタ 4巻382p]

カルナが負ったもう一つのハンディは、聖仙による呪いです。
カルナは、アルジュナの師匠であるドローナに弟子入りしようとしますが、身分の低さゆえに断られてしまいます。そのため、ドローナの師匠であるパラシュラーマ(ヴィシュヌの化身)に弟子入りをします。しかし、パラシュラーマも貴族嫌いであったため、結局は身分を偽って弟子入りする事となります。
カルナはパラシュラーマを膝枕で寝かしている時に、毒蛇に噛まれます。この時、師匠を起こさないように、激痛を忍び、声をあげずにいましたが、それに気付いたパラシュラーマは「そのような激痛に耐えられるのは貴族以外にいない。お前は身分を偽っていたのだな」と怒ってカルナに呪いをかけてしまいます。その呪いは、大事な局面で必殺技を思い出せなくなる事、馬車の車輪が溝にハマって身動きが取れなくなるであろう事でした[Ganguli; Karna Parvan; Section42]。これら2つのハンディがためにカルナはアルジュナに敗れてしまうのです。

戦争の十五日目、それまでカウラヴァの総司令であったドローナが奸計によって命を落とします。
そこでドゥルヨーダナはカルナを新たな総司令に命じます。そして宿敵アルジュナとの最終決戦が始まります。必殺の武器であったはずのインドラの槍は、既にガトートカチャ(パーンダヴァの次男ビーマの息子)を殺すために使ってしまい、残っていません。接戦を繰り広げる中、カルナは無意識に放った矢でアルジュナを落馬させます。その矢の正体はカーンダヴァ森でアルジュナに殺された蛇神の息子だったのです。蛇神は言いました。

「もう一度我を放て。そうすれば次こそアルジュナを殺せるだろう」

 と。しかしカルナは、その矢を手放しこう言いました。

「蛇神よ、私は決して他人の力に依る勝利は望まない。たとえ戦場で100人のアルジュナを殺さねばならないとしても、同じ矢を再び撃つ事は無いだろう」

こういう格好良い台詞が随所にあるのもマハーバーラタの魅力ですね。その後、聖仙の呪いによって、馬車の車輪が溝に嵌り、身動きが取れなくなったところをアルジュナの矢によって討たれます。[Ganguli; Karna Parvan; Section90]

この話はインド最古の叙事詩リグ・ヴェーダのある一節と象徴的な対応関係にあります。
カルナは太陽神スーリヤの息子、アルジュナは闘神インドラの息子ですが、元々それぞれの両親(インドラとスーリヤ)は仲が悪いらしく、インド最古の叙事詩リグ・ヴェーダにもそれが描かれています。そして、リグ・ヴェーダ(4・28・2; http://www.sacred-texts.com/hin/rigveda/rv01130.htm Waxed strong in might at dawn he tore the Sun’s wheel off. )には、インドラがスーリヤの車輪を奪う話が書かれています。これはカルナの馬車の車輪が溝に嵌った事と対応しています。

戦争後、アルジュナとその兄弟はカルナが実の兄であった事を知り、嘆き悲しみます。以上がカルナにまつわる大まかな話です。
前述の通り、カルナは身分が低いながらも比類なき英雄であったため、低身分層の人々から絶大な支持を得ています。また、「御者として育てられたが、実際には貴族である」という出自が理由で、高身分層の人たちからも人気を集めているそうです。その象徴がシヴァージーサーヴァントの書いた大ヒット小説「死の征服者カルナ」です。この小説はインドでベストセラーとなり、十以上の言語に翻訳されてきたそうです。そこでは、原典では悪役寄りに描かれていたカルナが完全無欠の正義として描かれ、寧ろ原典で正義であったパーンダヴァが悪役として描かれているというほどの偏向ぶりです[マハーバーラタの世界 前川輝光 272p]。
カルナは基本的に時代を経るごとに美化され、人気を博すようになっています。インドネシアにおけるマハーバーラタでは、カルナがアルジュナに匹敵する英雄として理想的に描かれ、ワヤン・クリなどの人形劇でもよく題材にされています[マハーバーラタの世界 前川輝光 281p]。