北インド旅行記(1〜2日目:デリー)

インド旅行記

2回目の渡印を敢行。今回は悪名高い北インドに突撃。デリー、ヴァラナシ、クルクシェートラの三都市を周遊した。

総論:前回はタミル・ナードゥ州を周遊したわけだけれど、それとの違いなど。

交通:南インドの方が危険運転をしていた気がする。北インドもクレイジードライビングをするのだが、あまりスピードを出さないし、無茶はしない印象。
食べ物:南の方が美味しい。北も美味しいんだけれど、カレーばっかだし、すぐ飽きてしまう。ビリヤニも飽きやすい。油と塩分も多くて胃に優しくない。南インド料理ならミールスを頼めばバラエティのある食事が楽しめる。
動物:北の方が多かった。特にデリーは野犬の数が半端ない。猿と豚は北でしか見なかった。しかし、象は南でしか見なかった。
大気:世界最悪の大気汚染とも言われるデリー。やはり空気は悪い。全体的に空が黄色く見える。
治安:治安というより客引きの鬱陶しさなのだけれど、これはもう北インドの方が遥かに上である。タミル・ナードゥ州もマドゥライとチェンナイは客引きが多かったが、デリーはヴァラナシはそれより多い。でも中には良い人もいるから判別が難しい。

1日目

アシアナ航空でソウル経由デリーに19時の便を取ったが、遅延のせいで実際には20時30分ほどに着いた。

デリー空港は確かに綺麗だった。
etouristVisaの申請は一瞬で終わる。
両替所に行こうとするも今札が切れていてできないと言われる。
しまった。去年の旧札撲滅法案のせいか。

仕方ないのでATMで下ろした。
4500ルピー。これが上限らしい。
そのまま地下鉄でニューデリーへ向かう。
料金は60ルピー。100円くらい。30分くらいなので安い。
デリーの地下鉄は比較的綺麗。空港線は進行方向と並行に椅子が付いていて大量に座れる方式。

3, 40分ほどで、ニューデリー駅に到着。
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今日取っているホテルはニューデリー駅から500メートルほどの場所にある。
なかなか高評価なレビューが付いているホテルだけれど、気になる記述がいくつかあった。
曰く、

「ホテルの部屋は良いのだけれど、外がカオス過ぎる。」

まさかまさか。首都のデリーである。みんな面白おかしく言っているのだろう。

そうたかをくくってニューデリー駅を降りる。
目の前に広がった光景は……、

野犬の群れだった。
そして、近くには駅の壁に向かって小便しているやつがいて、全体的に小便くさい。他にもしているやつが大勢いそうな匂いだ。

あれ??
ここは首都ニューデリーのニューデリー駅のはずだ。
野犬の群れとか小便くさいとか、そんなはずはない。
そう思って後ろを振り返る。

……、確かにニューデリー駅と書いてある。

もう一度前を見る。

ワンワンワンッ!!(野犬の吠える声)

おかしい……。
こんなはずでは。

歩き始めると3秒に一回くらいインド人が話しかけてくるが、この辺りの客引きの悪評を聞いていたので、全て無視。
目すら合わせなければ深追いはして来ない。

地図は頭に叩き込んである。
ここを曲がればホテルがあるはすだ。
そう思って、曲がる。
途端に三匹くらいの野犬に吠えられまくる。

!!!!

逃げて迂回することしかできなかった。

しかしホテルには無事到着。
最上階でご飯を食べている時も犬の吠える声とクラクションがひっきりなしに聞こえてくる。

なんだここは……。
首都じゃないのか。

インド初日、たった500メートル歩いただけで首都デリーの喧騒と熱気に完全に圧倒されてしまった。

2日目

あまり寝られず。
とりあえず起きて朝飯へ。
悪くないご飯。
朝にホテルをチェックアウトして、ラールキラーとジャマーマスジトへ向かう。
100ルピーで交渉。

途中通った場所。
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牛がゴミを漁っている横で食べ物を路上販売している者。商品に手をつけようとする犬を追い払う者。あたりに漂う動物の糞の匂い。

なんだここは……?
ここが首都??

南インドのチェンナイに行ったことがあるけれど、そこはもっと整然としていた。
いや、交通はめちゃくちゃカオスなんだけれど、ゴミはそんなに落ちてなかったし、動物の匂いもひどくなかった。
首都デリーはそれをはるかに上回る。
首都の方がよほど荒廃しているじゃないか。
どうなっているのか。

リキシャに乗っている間インド人運転手がひっきりなしに話しかけてくる。
ワンデイブッキングしないか? 2000ルピーだ。
インド女を買わないか? 2000ルピー。
そしてこちらも5秒に一回ノーと断る。
もう三十回くらい断った。
よくめげないな、こいつ。
ラールキラーがクローズしてるから代わりにジャマーマスジトに行った。
降り際にリキシャ運転手が250ルピーだ。
などと行ってくる。
確かにラールキラーの外面を見てからジャマーマスジトに行ったので多少多く走っているのだが、250は高過ぎる。
100っつっただろてめーと言いながら140渡して去った。

ジャマーマスジト。インド最大のイスラムモスク。
入場料300ルピー。
中は綺麗だったけど、イスラム教徒はあまりおらず、観光客ばかりだった。
アザーンとか聞きたかったのだが。

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次はサイクルリキシャでラールキラーへ向かう。20ルピー。

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ラールキラーは入場料500ルピーだった。高い。でも2000ルピー出しても必ずお釣りくれる。北インドは南インドに比べてお釣り払ってくれる率が高い気がした。

ラールキラーは世界遺産の割にはわざわざ見に行くほどのものではなかった。

シク教寺院に行く。
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金ピカな装い。
入る前にターバンを巻いて、靴と靴下を脱いで水で足を洗わないといけない。
その間に死ぬほど汚い地面を歩かないといけないのでぐえええって感じだった。

異教徒の自分が入っても特に咎められることはない。
こっちのほうが面白いな。
やっぱり宗教施設には信者がいてこそなんぼだと思った。

この後、オールドデリーを通ってカリームホテルというカレー屋にいく。乗り物はサイクルリクシャー。50ルピーの契約。

オールドデリーの街並みはカオスそのもの。電線はところどころ切れたようにぶら下がっていて、道の凹凸は激しい。揺れまくって腰を悪くしそうだった。
降りるときに、多めに100ルピーあげようとすると、リクシャーマンが、やっぱり200ルピーだなどと行って来る。
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お前は最初50って言ってただろと口論していたものの結局もう50ルピー渡してしまった。計150ルピー。
しかし、後で思うと払わなければ良かったと思った。その場の勢いに気圧されてしまったのだ。もっと心を強く持たねば。
やはりデリーは悪徳リキシャドライバーが多い模様。

カリームホテルで食事。
チキンカレー。美味しい。
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そして、この後博物館へ行くために地下鉄を使った。地下鉄の料金は、三駅くらいなら10ルピー程度。20円しないくらい。破格である。テロ対策なのか、インドの鉄道では入場ゲートに必ず手荷物検査場がある。そのせいでめちゃくちゃ混むのだが。

博物館に行く。
入場料600ルピー。勿論外国人料金である。現地民は20ルピー。
30倍か。足元見おって。

とりあえず、インダス文明のシヴァ神印章があった。
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古代四大文明の一つであるインダス文明はドラヴィダ系の民族による文明だったと言われている。
紀元前1500年くらいにアーリア系の民族がインドに押し寄せてきて既存の民族を支配した。
その時にアーリアとドラヴィダが混ざってできたのがバラモン教やらヒンドゥー教の宗教と言われている。
で、基本的にはアーリアベースなのだけれど、シヴァ神はドラヴィダ由来の神だと言われている。
それを証明しているのがこの印章。胡座を組んで、周りには動物が描かれている。(シヴァ神は動物の王)
このシヴァ神の印章がインダス文明の遺跡から出てきたので、やっぱりシヴァ神はドラヴィダ由来だったのだというお話になっている(らしい)。

後、ヒンドゥー関連の絵画。
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博物館の内装は意外とボロかった。
平日のせいか人はまばら。

武器コーナーがあった。
突くのではなく、斬る弓矢。
マハーバーラタのカルナは、弓矢で首を切り落とされたらしいが、恐らくこういう弓を使ったのだろうと思う。
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後、ビーマよろしく棍棒。
こんな大きいもの振り回せる人いるんだろうか。それとも装飾用か?
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ベルセルクにあった鬼兵が使う武器。
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博物館を出ると5時過ぎくらい。

このまますることもないのでホテルに向かった。再び地下鉄を使う。最寄駅を事前に調べてなかった。Wifiも持っていない。なんとなくオフラインのグーグルマップでこの辺りかなと当たりを付けて、welcomeという駅に向かった。

途中川を渡った。スラム街のような場所が映る。この辺りになると、もう地下鉄が地下鉄でなくなって地上に出てきている。帰宅ラッシュにかぶったのか、混んでる電車に乗り込む羽目に。

welcome駅は人がまばらの割に天井だけやたらと高く、あまりwelcomeしていないかのような空漠とした場所だった。

リキシャを探してホテルに行く。
200ルピーと言われたが値切って150ルピーにした。ちょっと高いかなと思ったけど、確かに意外と遠かった。welcome駅は最寄りではなかったようだ。

リーラアンビエントホテルに泊まる。五つ星ホテル。でも一泊6000円程度。安い。

近くにモールがあったので、マクドナルドでマハラジャバーガーを頼んでみる。
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ベジタリアン向けに、肉を一切使っていない。コロッケっぽい味。美味しい。
普通に日本のバーガーに匹敵かそれ以上の味だと思う。

ホテルに戻る。
驚異的なことにバスタブがある。
お湯を貯めると黄色く濁っていた。これがデリーの水質か。
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その夜はホテル併設のレストランでカレーを食べる。かなり美味しいが体調を崩しかけていてあまり食べられなかったのが難。

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