シンガポール・マレーシア旅行記

シンガポールとマレーシアに行っていた。

シンガポールに3日いて、マレーシアは1日。
しかし、今思うとこれは失敗だった。
マレーシアの方に2日居るべきだったかなと。

シンガポールの観光地は作られた観光地という気がして、あまり深みがない。
多民族国家なので、インド街や中華街、アラブ人街など多様な町並みが見られたのは良かったけれども。

一日目

深夜にチャンギ国際空港に着く。
それからタクシーに乗って友人宅へ移動。

タクシーの運転手がやたらと話しかけてくる。

「シンガポールの交通整理は人工知能で制御されているんだ」
「カメラで車の姿を捉えていつ信号を変えるべきか、制御されている」
「IBMのワトソンが使われているんだぜ。〜億円もかかっている 」
「シンガポールには6隻の軍事潜水艦があるんだ? 日本にはいくつあるんだ?」
「最近の日本の経済はどうだ? 安倍はよくやってるじゃないか」

なんともマシンガントークの連発であまり言葉を発せなかった。
しかも、言っていることが政治や技術についてでインテリっぽい。
タクシーの運転手からこんな話を聞くとは思わなかった。
この国の文化水準の高さを噛みしめる。

友達の家は200メートル超えの高層ビルにあった。
家賃は1ヶ月○万円だそうで……。

翌日、ラオパサというフードコードに行く。
朝、通勤に向かう人達の人種は多種多様だった。
インド系、マレー系、中国系、イギリス系……。
この光景を見ただけでも、シンガポールの多民族国家としての様相を垣間見れた気がした。

そして、街を歩いていて思ったのだが、シンガポールはそれほど清潔ではない。
やたらと清潔さを周辺国家に喧伝していて、その名声は日本にも響いている。
にも関わらず、ゴミが道端に落ちているのが散見された。

これなら日本の方が綺麗じゃないか?

素直にそう思った。

ラオパサでは、様々な食事がある。
インド料理、マレー料理、中国料理、ファストフード……。
ここなら毎日来ても飽き無さそうだ。

シンガポール人の一般的な食事と呼ばれるのは、トーストにカヤと呼ばれるジャムのようなものを付けたもの。
それと、半熟の卵。
何ともジャンキーでアメリカンな食事である。
シンガポールは都市国家なので、野菜や果物が割高らしい。
食事も炭水化物が多めである。
健康にはあまり良くなさそう
この後インド人街に行った。
着いたのが8時半くらいだったのでどこも空いてない。
暇だ……。
2016-09-22-08-48-52

2016-09-22-08-44-43-hdr

途中モールのような建物があった。
日本企業が沢山ある。
見た企業は、
サイゼリヤ
やよい軒
和民
ベスト電器
吉野家
モスバーガー

2016-09-22-10-14-21-hdr

シンガポールのインド人街では、運転マナーも良く、クラクションも無く、対向車線へのはみ出しも無く、ゴミもあまり落ちておらず、客引きも無い。

あれだけ濃いインド人も外国に来てしまえば順応してしまうのだろうか。

ヒンドゥー寺院を見つけたので入る。
そこにはインドで見た光景、インドの空気がそのままあった。
2016-09-22-09-17-34

2016-09-22-09-20-46

2016-09-22-09-21-21

2016-09-22-10-47-16

(これだよ、これ! これがインド)

そう思った。

中にはインド人しかおらず、礼拝をしている。
そこへ関係ない自分が一人入っていくので、場違い感がすごい。
日本の寺院や神社では感じられない真剣さがそこにはあった。

インドの寺院と同じと言ったものの、違う点もあった。
シンガポールの寺院では、シヴァ神とヴィシュヌ神が同じ寺院に祀られているのである。
タミルナードゥの寺院ではこういったことは無かった。
祀られているのは片方だったはずだ。
何故こういうことになっているのか分からないが、シンガポールでは寺院の数が少ないので
礼拝できる対象を増やそうとしているのかもしれない。

他にも気付いた点をいくつか。
ガネーシャ神の前では、両手を交差して肩に当て、揺らすという動作をしていた。
そういえばこの動作はインドでも見たことがある。
ガネーシャ神に対する特有の礼拝なのだと思った。

また、神像の前で五体投地する信者がいたが、神像に体面せず、垂直の方向に五体投地している信者がいた。一見すると何も無い方向に。
思い返すと、これはマドゥライのミーナクシーアンマンでも見られた光景であった。
もしかすると、直接体面すると失礼にあたるからそうしているのかもしれない。

しかし、体面して五体投地している者もいる。
神の種類に応じて、分けられているのだろうか?

30分ほどインドの空気を感じて、その場を後に。

他にも中国系寺院があった。
2016-09-22-09-42-27

2016-09-22-09-45-21

祀ってあるのが、「孔子、釈迦、斉天大聖」だったので、何教なのかよくわからない。
道教だろうか?

神用のバケツ。

2016-09-22-09-51-11

神用って何だ? と思ったが、ある方に教えてもらったところ、容器や道具などは神用と人間用に完全に分けられている。
それを区別するための表記ではないかという。
それにしても露骨な書き方だと思った。

隣にタイ仏教の寺院もあった。
写真NGなので写真は取っていないが、
案内書の写真は撮った。

2016-09-22-10-03-28

半径50メートル以内に、ヒンドゥー教寺院、道教寺院、タイ仏教寺院が存在している。
この混沌さが多民族国家シンガポールを象徴しているのかもしれない。

次にアラブ人街に行った。
マレー人博物館に行ったが、特に特筆すべきものはなかった。
モスクに行った。

途中から檻のようになっていて、信者以外は入れない。
2016-09-22-14-28-28

2016-09-22-14-28-31

ここでアラブ系の料理を食べた。
ケバブと、名前忘れたチーズを使った料理。
ケバブじゃない方は美味しかった。

二日目はマーライオンとかガーデンバイザベイという王道を周る。

南アフリカとか、南米らへんの植物が多かった。
シンガポールなのに!
マレー半島らへんの植物じゃないんか。
でも色んな形の植物を見られて楽しかった。

2016-09-23-10-13-20

2016-09-23-10-16-26

2016-09-23-10-45-07

2016-09-23-10-54-57-hdr

2016-09-24-17-37-18

三日目は水族館に行く。

2016-09-24-11-03-20

綺麗なクラゲが沢山見られた。
時間が無かったので、早足で見ることになったのが残念。

最後にシンガポールの書店。
2016-09-23-21-26-19

2016-09-23-21-25-40
日本の漫画等が結構置いてある。
言語は英語が6割、中国語が4割くらいだった。

四日目マレーシアへ向かう。

クアラルンプール空港から、クアラルンプール市街まで60kmくらいあるらしい。
結構遠いな!
でも、特急電車があって30分で着いた。
料金は55リンギット(1400円くらい)。
そんなに安くはない。

KL Sentral駅に着く。
Sentralの綴りと良い、マレーシアはなぜか、英単語の綴りが謎である。

Central → Sentral
Restaurant → Restoran
Monorail → Monorel
みたいな感じで。
まるで日本人が英語の綴り間違えたみたいな表記になっている。
どういうわけかは分からない。

マレーシアはイスラム教徒の国らしいが、一見してイスラム教らしさは、
往来を歩く女性たちのかぶるフードくらいからしか感じられない。
それで十分なのかもしれないが。

電車を乗り継いでブキッビンタンと言う駅に来た。
ここはかなりの大都会で日本で言うと銀座みたいな場所なのかなと思った。

発展しすぎていてあまり外国に来たという感じがしない。
ここでも日本企業を良く見た。
伊勢丹、紀伊国屋、ユニクロなどなど。

ブキッビンタンで食事を取った。
マレー系の料理屋。
中国料理っぽい?
ピリ辛な麺という感じで美味しかった。

2016-09-25-13-53-39

そして、今回の旅行の目玉である「バトゥ洞窟」へ向かう。
ブキッビンタンからは電車を乗り継いで行かないといけない。
これが面倒だったので、タクシーで行くことにした。

インド式にまず最初に値段を聞いてみる。
「バトゥ洞窟までいくら?」
と聞くと
「メーター式だからわからない」
「大体で良いんだ」
「わからない」
と言った押し問答が続く。

すると、横からタクシー運転手らしき人物が割り込んできて、
「俺なら料金固定で行ってやるよ。往復で50リンギットでどうだ?」
相場が分からないが、バトゥ洞窟はここから10kmはあるはずである。
それで往復50リンギット(1250円くらい)は安い。
「ノッた!!」
と決めてタクシーに乗り込む。

電車ではなくあえてタクシーを選んだのは、インド式の危険運転をもう一度体感してみたかったからである。
しかし、ここはマレーシア。拍子抜けするほど安全運転だった。
多少日本よりはクラクションの頻度が多いように思えたが、それでも要所要所でしか鳴らさない。
インドのように3秒に一度鳴らすということは無かった。
マレーシアは発展している。
インドのように、町中を牛山羊馬犬豚が闊歩する光景はここでは見られないのか。
あるいは、クアラルンプールが大都会過ぎて例外的に見られないだけなのか。
それは分からない。
何せマレーシアは一日しかいないのだ。

バトゥ洞窟に着いた。
駅の近くにはハヌマーン像がある。
2016-09-25-17-06-15
遠くからでも全長40メートルの黄金のムルガン像が伺える。
背後の広大な岩壁を背に佇立するムルガン像の威容は写真からでは感じ取れない迫力があった。

2016-09-25-15-00-22

270段の階段を登る。
旅行用の荷物を全て背負っていたため、とてもキツイ。
タクシーにおいてくれば良いだろと思われるかもしれないが、
盗難を警戒してそれはしなかった。

上まで上がると、天井まで100メートルほどありそうと思われるほど広々とした空間がそこにあった。
2016-09-25-15-12-36

2016-09-25-15-26-08

大都会であるクアラルンプール市街から僅か10kmの場所にこれほどの雄大な自然が残っているとは……。
感動。来て良かった。
マドゥライで見たミーナクシーアンマン寺院以上の感動を得た。
自分は人口の建造物よりは、自然や動物に感動するたちなのかもしれない。

更に奥に進むとサルが沢山いる。

2016-09-25-15-16-10

種は分からないけど、おそらくカニクイザル?
旅行者から奪ったと思われるスナック菓子やペットボトルを堪能している。
このサルたちはものすごい器用で、手でペットボトルのふたを開けてそのまま飲んでいる。

なんて器用なんだ……!

と感動していると、途中で落とした。
やはりサルにはペットボトルは大きすぎたのかもしれない。

洞窟の奥に本殿がある。
そこではシヴァ神の模様を額に塗ってもらった。
ここも矢張りシヴァ寺院だった。

ムルガン、ハヌマーンと来たらシヴァ神でしょう。

洞窟の横側には洞窟探索ツアーが展開されていた。
45分間かけて、洞窟を探索するツアーであり、料金は35リンギット(900円)
安い。
参加する。

洞窟内はとても暗く、一度カメラを落としてしまったので、怖じてそれ以降写真をあまり取らなくなってしまった。
落としてしまったら再び見つけられなくなるかもしれない。
洞窟内には、コウモリ、ヘビ、クモ、ムカデなどがいると解説を受けた。
流石にヘビは見かけなかったが、それ以外は見られた。
これだけ暗い場所にヘビがいるというのは意外で、是非その御姿を拝見したいと思ったものだが。

ツアーの最深部で取った写真。

2016-09-25-16-30-30

RPGのボスがいそうな場所だ。

ガイドの人が
「この中にはポケモンはいないよ。ズバットが出てきそうだけどね」
とジョークを言っていた。
ポケモンジョーク。
ここでもポケモンが通じるのかと思った。

そういえば、シンガポールでもマレーシアでも町中でポケモンGoをしている人を何人か見た。

ツアー終了して、洞窟の外へ。
帰りにムルガン像を買っていく。

料金は16リンギット(400円)。
安い。

物価はシンガポールより安いようだ。

食事は良さ気なレストランで大体一品400円くらい。
日本だと1000円くらいしそうな品なので物価は大体日本の半分くらいか。
シンガポールの物価は日本の4分の3くらいに感じた。

マレーシアの書店。
2016-09-25-14-19-22
日本の漫画っぽい絵が。
マレーシアの書店はほとんどが英語だった。
マレー語も若干あったけれど。
というか、クアラルンプールは全体的に英語が通じすぎてびっくりした。
下手なヨーロッパ(フランスとか)より通じる気がした。

さぁ、夜ご飯を食べて再びクアラルンプール空港へ。
航空便は翌日の朝7時なのだが、ホテルで泊まるにも微妙な時間なので、
空港で寝ることにした。

途中、
「俺はアフリカから来たんだが、航空券を無くしてしまった。お金を譲ってくれないか?
そう、1000ドルくらい」

と言ってきた謎の人物がいた。

「1000ドルなんてあげられるわけがない。大使館に行け」

と言ったら、何も言わずにその場を去った。
詐欺にしてももっと上手いやり方があるのではないかと思った。

そして飛行機へ。
シンガポールは観光目的でまた来ることは無さそうだが、
マレーシアのバトゥ洞窟はもう一度行っても良い気がした。
1月2月にはタイプーサムというお祭りがあるらしいので、
それに合わせて機会があればもう一度行っても良い、そう思った。

Comments

Copied title and URL