アメリカのアニメExpo(CrunchuRollExpo)に行ってきた。

 

もうだいぶ前になりますが、9月末に行ったアメリカのアニメExpoのレポを書きます。
カリフォルニア州サンタクララで行われたCrunchyRollExpoというイベントです。
CrunchyRollはアメリカのアニメ専門動画サイトです。
場所はSantaClaraConventionセンターというところです。規模でいうと、結構大きい。
いろんな部屋にわかれていますが、全部足すと蒲田の産業プラザPIOよりも大きいと思います。

入場料は三日間開催で75$。結構高い。
一日目は用事で行けなかったので、二日目と三日目だけ行きました。

入って驚いたのは人の多さです。数千人はいたでしょう。コスプレをした人たちが多く会場内を歩き回っていました。

2017-08-26 14.48.42 2017-08-26 14.49.00 2017-08-26 14.54.02 2017-08-26 14.54.16 2017-08-26 14.54.34 2017-08-26 14.46.20 2017-08-26 14.45.52日本との違い。
* コスプレイヤーが多い。
* 同人誌は一切売っていない。公式グッズが売ってある。曰く、同人はアメリカでは完全に違法らしい。
* 各部屋でトークセッションが行われていて、それを聞くというスタンス。

トークセッション式。
前述したとおり、アメリカのアニメExpoでは各部屋でトークセッションを聞きに行くという形式になっています。日本でもアニメイベントで声優などがトークセッションをすることがありますが、残念ながらアニメと関係の無い話やパーティーゲームをして終わる事も多いです(自分は好きではありません)。それに対し、アメリカでは徹頭徹尾アニメに関する話題を話します。アメリカのオタクは全体的に意識高いですね。

話者は翻訳家や アニメ産業で働いているその他の人たち(企画?)
などでした。

各トークセッションで印象に残ったものを列挙していきます。

* 人種の問題。
曰く、日本のアニメにはほとんど日本人しか出てこないことを問題にしていたセッションのようです。われわれ日本人はこうした事を問題だとすら思っていなかったので、驚きました。

曰く、「日本のアニメは全て日本人向けに作られている。だから登場人物がほとんど日本人なのだ。世界に多様な人種のアニメファンがこれだけ沢山いることがわかれば、もっと外国人向けのアニメも作ってくれるだろう」
とのことです。
確かに日本のアニメ産業はガラパゴス化してしまっている。逆にこれだけガラパゴス化していて、内需向けに作られているのに、ファンが世界中にいるというのが驚きです。

また、「昔の日本のアニメには黒人が登場していた。そして活躍していたんだ。最近は全く出てこなくなった。嘆かわしいことだ」
という話題も出ていました。

日本でアニメファンをやっていると気づけない事を多く言っていたのが印象的でした。

* 人気のアニメ
アメリカだと、rezeroとかベルセルク、進撃の巨人、ユーリオンアイズが人気っぽかったです。学園系はあまり人気では無い模様。後でアメリカに住んでいる台湾人に聞いてみると
「日本の学園文化はアメリカ人には馴染みが無いからあまり受けないんだと思う」と言っていました。

* 日本の労働文化について
日本のアニメーターの労働環境が過酷である事についてのセッションがありました。アメリカ人にまで心配されている我々……。登壇者が、労働時間や、給料に言及すると、会場から「Oh….」という慨嘆の声が聞こえてきました。「法律で規制すれば良いんじゃないか?」という質問が飛んでくると、「日本じゃあ法律なんて大して意味がないよ」と登壇者の答え。こうまで言われてしまう状況を我々は何とかしないといけませんね……。

* 日本のアニメの英語名
* Berserkとかはわかったんですが、英語で聞いたことないアニメタイトルの日本語名を推測するのが楽しかったです。登壇者がFist of north starとかCorner of the worldとかMagical circle GuruGuruとか言うのです。和訳すれば何かわかりますけど、「あ、こういうふうに言うのか」という愉しみがありましたね。

* 他に聞いたアメリカ人オタクのおもしろ発言
* 「僕が生きている間にベルセルクは完結しますか?」
* 「Fateで一番好きなHシーンはどれですか?」
* 後は、アメリカのオタクも「朝走りながらパンをかじって曲がり角でぶつかる」みたいなお約束を理解しているのが面白かったですね。

とりとめの無い内容になりましたが、こんな感じでした。75$は若干割高ですが、日本とアメリカのオタク文化の違いがかなり大きかったのを知れてよかったです。後、日本のアニメ・マンガがアメリカで人気なのを知るのは衝撃的でした。

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