人の褒め言葉としての「神」。一神教と多神教

日本人は人に対してよく神!って言いますね。
たとえば絵師に対して神絵師!などと言ったりします。
この説明として「日本人は八百万の多神教だからこういう言い方するけど、これ一神教のキリスト教ではありえないんだよー」というのをよく見かけます。
自分もそうだなーって思ってました。

しかし、この前の東西哲学の対話学会でユダヤ教の学者の方が
「ユダヤ教では神を表すエロヒムという言葉は優れた人間にも使う」
と言っていました。

まじか・・・・・。

一神教とか多神教は実は関係ない???

そう思って、アメリカ人(キリスト教知ってる人)に聞いてみました。

俺「アメリカ人は人間に神って言うの?」

米人「アメリカ人、いやキリスト教徒だって人に神(god)と言うことはあるよ。でもそれはキリスト教の神という意味じゃない。多神教的な意味合いで使ってるんだろうね。でもそんなに頻繁には使わない。日本の方がよく使われるんだろうね。アメリカだとどっちかっていうと神みたいな(godlike)という言葉を使う方が多いかな。」

以下原文
Sure, American people will use the word “god” like that sometimes. We don’t mean the Christian “God”, but we’re implying polytheism, like how there are many Greek gods. Since we don’t mean they are literally God, even a Christian could use the word “god” like that in a general sense.

It’s not used a lot, though, it’s probably way more common in Japan. Also I think saying someone/something is “godlike” or “like a god” is more common than just calling someone a “god”

結論:一神教徒でも人に「神!」と言うことはある。

意外な発見です。
勿論、日本人の方が多用している可能性はあるので、一神教と多神教の観念が全く影響していないということではないでしょう。
ただ、一神教徒でも、人に神と呼ぶことはあるという多神教的な発想があるのは面白いです。

Comments

Copied title and URL